流星空手打ち
劇場公開日:1956年1月29日
解説
「電光空手打ち」に続く空手映画、スタッフも「電光空手打ち」と同じであるが、今回は名越義仙の役を前篇小川虎之助に代って山形勲が扮し、新しく「まぼろし怪盗団 (三部作)」の波島進が鹿島耕三役を演じている。日本空手協会協賛映画。
1956年製作/58分/日本
劇場公開日:1956年1月29日
ストーリー
東京に出た忍勇作は名越義仙にも会わず、ルンペンの親分のもとに身を寄せ、空手道の真髄を求めて苦難の彷徨を続けていた。赤田鉄才、中里恒子、弟の克明、湖城志那子もまた東京に出て名越の家にいた。ある夜与太者に襲われる学生鹿島耕三を救ったことから、忍は耕三の家に身を寄せ夜学に通うこととなった。赤田達は愛国党総裁、木村等の庇護を受けつつ宿敵忍との対決を求めていた。耕三の妹陽子や芸者駒勇も忍を慕うようになった。夜学の帰途名越の家の前を通った忍は、名越のひく蛇味線の音にひきつけられて思わず門内に入った。気配を感じて外に出た志那子は忍の落した手拭を拾った。また忍は克明と恒子に会い、彼等の父東恩が死んだことを知った。忍の住所は赤田一派に知られ、襲撃を受けることになった。耕三の家に迷惑をかけてはと忍は再び大五郎親分のところに帰っていった。一方名越の人格を高く評価した広道館の嘉治館長は名越を招いてその型を披瀝させた。その名声をねたんだ赤田は総裁木村の圧力を利用し公開試合を計画した。名越は「心正しからざるものとの試合は好ましからず」といって応じなかった。遺恨に燃える赤田一味は途上に名越を襲った。駒勇からの報を得て忍は現場にかけつけた。烈風の中、宿命の対決が行われた。遂に赤田達は倒された。戦終えた静寂の中に、忍と志那子の相寄る影に温く微笑む名越義仙の姿があった。