復讐の七仮面
劇場公開日:1955年7月12日
解説
多羅尾伴内シリーズの第八話で、「銭形平次捕物控 どくろ駕籠」の比佐芳武の脚本を、「弥太郎笠(1955)」の松田定次が監督し、「狼」の伊藤武夫が撮影にあたる。出演者は「弥太郎笠(1955)」の片岡千恵蔵、「終電車の死美人」の宇佐美諄、「飛燕空手打ち 三部作」の高木二朗、「あした来る人」の山村總、「天保六道銭 平戸の海賊」の日高澄子、「弥太郎笠(1955)」の三島雅夫、「のんき裁判」の三浦光子、抜擢の安宅淳子など。
1955年製作/100分/日本
劇場公開日:1955年7月12日
ストーリー
片目の運転手に変装した伴内の自動車に一人の男が竜の絵に十三番の数字を入れたバッジを忘れて逃げた。翌日、その男は惨殺体となって発見された。中津という前科者で、行方不明の妹京子があった。そのころ銀行襲撃事件が続いて起り、どれも未解決だったが、更に元伯爵今大路の家でも令嬢の持つ巨額の宝石類が盗まれた。更に相互金融の副理事長岡戸の家が襲われ、妻静子は即死をとげ、公金五千万円が盗まれた。この理事長は今大路で、そのため破産に追いこまれた。伴内は得意の扮装で七人の人間になりすまし、中津の妹京子を探し出し、中津の遺書からバー・プランタンに目をつける。その夜、伴内は金庫破りの名人政吉になりすましてバーを訪れ、黒マスクをつけた犯罪結社白竜会に加った。そして大沢警部や塚口警部補らと連絡をとりつつ事件の究明にあたって、盗まれた宝石類をとり戻し、更に檻禁された今大路と令嬢敦子を救い出したが、判内も正体を見破られ裏切者として命を狙われる。彼は逃げながら一味を自分のアパートにおびきよせ、そこで真相を解明した。首魁一号は岡戸であり、敦子の友人伊吹ゆかり、相互金融の町村、執事高木、バーのマダムあけみ、吉村らを操り、自ら妻を殺して罪を今大路に押しつけ財産を横領する計画だった。真相をあばかれた岡戸たちと伴内の間に激しい拳銃の射合いがつづき、やがて駆けつけた警官隊に一味はことごとく逮捕された。