鼠小僧色ざんげ 月夜桜

劇場公開日:

解説

内外タイムス連載の山岡荘八の原作小説を「第二の接吻」の成澤昌茂が脚色し、「喧嘩駕篭」の冬島泰三が監督した。撮影は「三太頑張れッ!」の古泉勝男、音楽は「やくざ狼」の高橋半。「今宵ひと夜を」の中山昭二が初の時代劇出演。「続々魚河岸の石松」の折原啓子、「唐人お吉」の嵯峨美智子、「若さま侍捕物帳 恐怖の折り鶴」の坂東鶴之助などが出演する。

1954年製作/90分/日本
劇場公開日:1954年1月27日

ストーリー

師走の大江戸。やくざ岡っ引の吉三郎は近ごろ跳梁する怪盗鼠小僧をみごと引っ捕えて、その栄冠とともに恋人お近と結婚するつもりでいる。ある夜、お近の家の門口をうろつく黒い影を見て、彼女は見覚えのあるような気がした。よく中村座にきて、その都度風采は変り、じっと彼女を瞶める男に似通っていたのである。男は窓下に紙に包んだ小判を捨てていった。吉三郎がその後を追うが、いつか姿を見失う。と柳の蔭から渋い若旦那姿の男が話しかけてきた。次郎吉である。「お前みたいなやくざ者にお近は渡せぬ」などといいだすので喧嘩になりかかるが、深編笠の侍、菊間五万石の浪人松沢安之進が現われて吉三郎を追ぱらった。松沢は菊間の当主を隠居させ老中田沼家より養子を迎えようとする江戸家老田原孫兵衛の陰謀を阻止すべく活動していた。菊間の奥方夏姫は殿の乱行へのあてつけから吉三郎への邪恋を燃やし、その恋人お近を誘拐する。てっきり次郎吉の仕わざと誤解した吉三郎は、仕返しに次郎吉の恋人お香代をさらうが、却ってこのどさくさが縁で次郎吉とお香代は世帯をもつことになった。他方松沢安之進は田原一味に捕えられるが、次郎吉はお近もろとも彼を救出する。お近は次郎吉が実の兄と知って愕くが、その愕きもさめぬ間に孫兵衛の刃にかかって死んだ。しかし孫兵衛らの陰謀も次郎吉のその後の活躍で露顕し、菊間家は平和をとりもどした。

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