調子のいい奴 いたずらの天才
劇場公開日:1965年7月10日
解説
「命しらずのろくでなし」の若井基成と「恋人よ」の二本松嘉瑞が共同でシナリオを執筆、二本松嘉瑞が監督した喜劇。撮影は「お座敷小唄」の倉持友一。
1965年製作/79分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1965年7月10日
ストーリー
藤島洋は生れつきいたずらの好きな男であった。彼は学生時代に出会った美しいグラマー中原道子の勤める東京貿易に入社すると、念願かなって道子と同じ営業部に配属となった。だが鬼係長と綽名される河野幸男も、道子に夢中であったため、洋は河野としのぎをけづる破目となった。東京貿易のライバル会社に、日本物産があった。東京貿易は、日本物産に抜きんでるため、アメリカンホワイト社との契約を成立させねばならなかった。これを聞いた藤島は猛ハッスルすると、首尾よく道子との一カ月のデイトを契約した。これを快く思わない河野は、神戸にアメリカンホワイト社のレッド社長が入港するというニュースをキャッチすると、藤島に神戸に出迎えにゆくよう命じた。道子と離しておきたかったのだ。だが藤島の自動車事故で、河野は仕方なく神戸に行く破目となった。だが道子と送りに来た藤島の顔には傷の跡もなかった、いっぱい喰わされたのだ。数日後、神戸に行った河野は、自分のキャッチしたニュースが誤報であったことを知らされ愕然とした。河野行方不明の報は、会社でも問題となったが、藤島、道子の心配をよそに、河野は芸者春美と熱海でのんびり過していた。というのも、平林課長からレッドが熱海にゆくという電報が入ったからだった。だがそれは日本物産只野部長と平林のうった罠であった。その頃レッド社長は羽田に着いた。平林の背任により社の秘密書類を日本物産に盗まれた東京貿易は、大騒ぎだった。藤島も河野も一致協力して、書類取り戻しに活躍した。藤島の機知で日本物産のキーパンチャー室から書類は無事返って来た。翌日、東京物産を訪れたレッド社長は、藤島の当意即妙さに好感をもち、東京見物の案内を頼んだ。そして、東京貿易と契約を結んだ。功績により課長に任命された藤島は、河野に席を譲り、自分は係長になると、またファイトを燃やした。道子との間は、かえって一歩前進するのだった。