怪談せむし男

劇場公開日:

解説

「若親分」の高岩肇のオリジナル・シナリオを、「散歩する霊柩車」の佐藤肇が監督した怪奇もの。撮影もコンビの西川庄衛。

1965年製作/81分/日本
原題または英題:House of Terrors
配給:東映
劇場公開日:1965年8月1日

ストーリー

宗方芳江は、会社経営者の夫信一が精神病院で死亡した夜、夢の中で彼の臨終を見た。信一は秘書の三沢ユミコとスキャンダルを起したあげく、ユミコが変死したショックで発狂したのだった。信一の死後、芳江はたびたび悪夢に悩まされた。しかし、義父の精神病医・宗方圭介、助手の山下、看護婦・藤井秋子らは、そんな芳江の言葉を信用しなかった。が、芳江が調べてみると信一の会社は潰れ財産はすべて抵当に入り、残された唯一の財産は、信一がユミコとの情事のために買いこんだ元富永男爵の別荘だけであった。芳江はユミコが変死した原因を確かめようと別荘に向った。その夜芳江は、信一の陰惨なふくみ笑いと、女の悲鳴に悩まされた。床には血のりがにじんでいた。翌日、圭介、山下、和子が別荘を訪れた。圭介は自分の財産を確かめに、山下は信一の発狂の原因を求めてやって来たのだ。数日後。元信一の弁護士だった磯部が、山下の恋人・秋子をともなってやって釆た。が、そんなうちにも奇怪な事件は続発しついに、古井戸の中からあけみの死体が発見され、一同は亡霊の存在を信じるようになった。ある日霊魂を信じる山下は、信一の霊媒を呼んで事の真偽を確かめようとした。霊はユミコを焼き殺したことを告げ、突如失心してしまった。その時傴僂男が地下室にかけ降り、祭壇に突伏した。傴僂男は別人のように猛猛しくなり、天井から異様な声が聞こえてきた。声は、戦時中陸軍大尉に女をとられ自らは牢に入れられ餓死したという富永男爵の声だった。男爵の霊が信一にのりうつり、今はまた傴僂男に移り、別荘の住人を次々とのろい殺したのだ。やがて、山下も、秋子も何者かに殺され、半狂乱の圭介は芳江に刺され、芳江も傴僂男のために殺された。狂った和子も自ら炎の中に消えていった。すべてが死に絶えたとき、傴僂男の顔から猛々しさは消えていた。

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