万事お金

劇場公開日:

解説

源氏鶏太の同名小説を「裸の重役」の井手俊郎が脚色「こんにちは赤ちゃん(1964 松林宗恵)」の松林宗恵が監督したサラリーマンもの。撮影もコンビの鈴木斌。

1964年製作/94分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1964年10月14日

ストーリー

月給二万一千円の安サラリーマン豊年太郎はBG音羽サクラと恋仲。ところが、愛情がすべてと考える太郎からの結婚申し込みも、愛情よりお金とわりきるサクラにあっさり拒絶された。というのも、サクラには三〇億をもつ四〇過ぎの資産家弓矢八万太郎との縁談があったからだ。が、この弓矢という男、太郎のいきつけのバーのマダムの体を借金の返済がわりに欲しがったり、二号はおろか、三号、四号……十号と持っているらしい、金にものをいわせるしたたか者。そんなとき、太郎は社長山盛金助から、取引会社の社長肝甚要太郎の二号松枝の娘ウメ子との見合をすすめられた。が、そういう金助の目的も金だ。ウメ子の持参金で会社をたてなおそうというのだ。愛社精神に富む太郎はこの見合いを承知した。ところが、このウメ子もドライな女。父親のいうなりに婚約をして、金をもらったら、そのまま好きな男と逃げだそうという魂胆。一方太郎はどうしてもサクラをあきらめられず、サクラの家へのりこんだ。が、ここでも、大金持ちの楽隠居を夢見るサクラの両親の猛反対にあい、サクラとの結婚をあきらめた。やがて、太郎はウメ子と婚約した。が、その日要太郎は株に失敗し、ウメ子には百万円しかやれぬ、それもウメ子母娘への手切金だというのだ。ウメ子はあっさり太郎にみきりをつけ、好きな男のもとへいってしまった。同じころ、サクラもがめつい父母が法外な金を弓矢に要求したので、破談になってしまった。二人の仲をさいたお金が、こんどは二人を結びつけた。サクラと太郎はしっかりと手をとり合った。

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