狼少年ケン ジャングル最大の作戦 おばけ嫌い
劇場公開日:1964年5月1日
解説
大野寛夫の原作を「わんわん忠臣蔵」の飯島敬が脚色、「アマゾンからきたコンドル」の高畑勲と「アラビアンナイト シンドバッドの冒険(1962)」の黒田昌郎が演出した動画。撮影はコンビの菅原英明。
1964年製作/50分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年5月1日
ストーリー
〔ジャングル最大の作戦〕ジャングルで一番悪がしこい猿が狼たちをジャングルから追っ払おうと新兵器をもって戦いを挑んできた。狼のボスをはじめ、ケン、ポッポ、チッチたちがいくら攻めても、相手は落し穴や、蜂の巣爆弾を用意してケンたちを寄せつけなかった。このままでは、ジャングルは猿の思うままになってしまう。ケンは猿の陣地との間にある河を渡る決心をした。そして、狼が泳げないのを知っている猿の油断をついて襲おうという計画は成功した。猿の親玉キャプテンの誕生祝のパーティーで、猿が大騒ぎをしているすきに、イカダで河を渡ったケンは、かねての計画通り狼たちの大歓声に気を取られているすきにケンとジャックは猿の陣地を占領してヤシの実で攻撃を開始、キャプテンを降参させた。そしてジャングルに再び平和が訪れた。 〔おばけ嫌い〕ジャングルに、三人の人間が、象を生け捕りにやって来た。彼等は象をサーカスに売ろうとしているのだ。これを聞きつけたケンは、象のボスに知らせに走ったが、かねてから狼が大きらいな象は、ケンの言葉に耳をかそうとしなかった。ケンが象の所に行っている間、チッチとポッポは人間のテントへ偵察に行き、テントの中のブドウ酒を飲むと壁にかけてある猟銃を蹴とばした。そのはずみで飛び出した銃声に人間は大騒ぎ、ようやく象もケンの言葉を信じて、人間のテントめがけて、突進した。もし象が人間を殺したら、ジャングルはまた大騒ぎとなる。ケンは象の前に立ちふさがって襲撃を止めようとした。ケンの止めるのも聞き入れようとしなかった象だが、チッチとポッポが尻ッ尾を噛もうとするのを見て降参した。尻ッ尾は象の急所なのだ。おとなしくなった象をあとに、人間のテントに向ったケンたちを、テントのすき間から見た人間は、ケンたちの顔をおばけと思い込んで一目散に逃げ去って行くのだった。