博徒
劇場公開日:1964年7月11日
解説
「地獄命令」の村尾昭と「地獄命令」を監督した小沢茂弘が共同でシナリオを執筆、小沢茂弘が監督した任侠もの。撮影は「忍び大名」の山岸長樹。
1964年製作/93分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年7月11日
ストーリー
明治中期の大阪の街は、御堂筋を中心に、西に高田一家、東に八軒山一家、南は阿倍野一家がそれぞれ縄張りを固持していた。その頃、大阪財界の阪和電気の松丸社長と手を組んだ阿倍野一家の藤松は、市会議員にうってでるバックアップを条件に、鉄道施設の立退き業務を請け負い、阿倍野一家による強制立退きが行われた。高田一家の代貸立花猪三郎の仔分銀二は、この立退きの犠牲となり、父と共に殺された。銀二の弔合戦が高田一家と阿倍野の間で行われようとしたが、観音の隠居が仲裁に入り、一時は治まった。だが、猪三郎の兄弟分の八軒山代貸しの安之助は、博徒の風上にもおけぬ親分専三を叩き斬って自首した。高田一家は、卯之吉の恋人小里をめぐって、貸元五郎七の横恋慕があったりで、内外に不隠な状態であった。五郎七は高田の前で猪三郎に斬りつけ、また博打好きの乗念坊を斬殺したことから破門にされた。そんな時賭博法の改正により博徒の大刈込が行われ賭場は次ぎ次ぎに警察に踏みこまれた。安之助の留守を守り八軒山の賭場を預っていた次郎吉が藤松組に寝がえりをうったため監獄を出た安之助は、猪三郎や松風楼の女将うたの援助をうけて、八軒山の賭場を再開した。高田一家を破門された五郎七は、阿倍野一家に寝返ると、五百円で房五郎をバラス役を引きうけ、小里をつれて、上海へ逃げようとした。これを聞いた卯之吉は、単身阿倍野一家へのりこんだが、藤松の凶弾に倒れた。房五郎もまた、五郎七に殺された。黒幕が藤松と知るや、猪三郎と安之助は、阿倍野一家に躍り込んだ。血みどろな死闘の末、安之助は猪三郎をかばって、兇弾に倒れた。そして藤松も猪三郎のドスに倒れた。死闘のあと、街には猪三郎の名を呼ぶ松風楼の女将うたの声が響いた。
スタッフ・キャスト
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立花猪三郎鶴田浩二
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卯之吉松方弘樹
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太田房五郎月形龍之介
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木村うた南田洋子
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小里富司純子
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矢島安之助里見浩太朗
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荒井勘八内田良平
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田中五郎七遠藤辰雄
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浜村信吾加藤嘉
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銀二曽根晴美
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花沢次郎吉田中春男
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乗念芦屋雁之助
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久助芦屋小雁
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捨六大城泰
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観音の隠居内田朝雄
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三溝専蔵名和宏
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小寺佐吉山本麟一
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河内虎松楠本健
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きく中村芳子
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おせい三島ゆり子
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ゆみ京町かおる
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正造谷晃
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松丸社長香川良介
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大沢所長有馬宏治
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和田署長中村錦司
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中部幸吉尾形伸之介
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大松陽之助加藤浩
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柴木潮五郎村居京之輔
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杉本国一太郎
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松岡津田健二
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松兼親分沢彰謙
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寺島親分関山耕司
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舟人足A汐路章
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舟人足B鈴木金哉
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舟人足C阿波地大輔
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舟人足D平沢彰
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新三有川正治
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余四郎西田良明
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源次高並功
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健太川浪公次郎
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荒木相原昇
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戸川鷹司襄紀
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田村鶴岡淳一
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横山兼田好三
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猪三郎賭場の強力北川俊夫
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新吉潮健児
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バラケツA結城哲夫
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バラケツB佐藤晟也
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バラケツの強力蓑和田良太
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松風楼の遺り手婆日高綾子
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遺り手金森あさの
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弥次馬A浪花五郎
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弥次馬B矢野幸男
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弥次馬C村田天作
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商人藤川弘
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藤松米太郎天知茂