わんぱく天使
劇場公開日:1963年9月14日
解説
高瀬広居の原作“パパの育児手帳”より「独立機関銃隊未だ射撃中」の井手雅人が脚色、「喜劇 駅前茶釜」の久松静児が監督したホームドラマ。撮影もコンビの黒田徳三。
1963年製作/94分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1963年9月14日
ストーリー
団地の夕餉は奥様族にとっては、戦場だ。広瀬家にとっては、お転婆でわんぱくな恵が迎えに行くまで帰ってこない遊び盛りなので、なお大変だ。高志はテレビ作家で、家にいる時間が多いので、いつもこのわんぱく娘の相手をさせられる。高志にテレビのコマーシャルを頼みにくる会社の課長山崎順平と団地の側で写真屋をやっている小森大吉、彼等は女房族にとっては風上におけない飲み友達だ。ある日、この三人が馴染みの飲み屋「さん平」に新入りの美人京子が来たとの情報をキャッチし、その店へ繰り込もうと悪計を企んだ。が運悪く恵がヒキツケを起して大騒動、折角のプライベートタイムさえも奪ってしまうのだからたまらない。山崎順平の家も大変だ、息子茂の高校入試を目前に控えて、てんやわんや。順平は一流校に入れようと、騒ぐ女房千鶴にまかせっぱなしで、知らぬ顔の半兵衛をきめ込んでいる。結婚適齢期期の生さぬ仲の娘、早苗を抱えている小森大吉の所でもへんな虫がつかないうちにと、八方手を廻して新郎捜しに追われている。早苗は幼稚園の保母で、その園児の父で妻を失くしたばかりの中島五郎に好意を寄せていた。恵は早苗の勤めている幼稚園に二年保育で入園することになった。愈々明日が入園式という前日の晩、広瀬家では、嬉しい悲鳴を上げ乍らその支度に大童。そんな時、順平の所では、受験番号を追う千鶴と茂の顔があった。茂の不合格にショックを受けた山崎家は大混乱、一方広瀬家では飲み屋“さん平”で働く京子から来た電話を盗み聞きした妻の雅子が、家出してしまった。順平の家では遺書を残して出ていった茂、大吉の所では早苗の結婚相手でもめるといった具合いで、子をもつ親の悩みが同時にもちあがって大混乱の呈である。