黒の札束
劇場公開日:1963年3月15日
解説
佐野洋原作“重い札束”より「忍びの者」の高岩肇が脚色、「風神雷神」の村山三男が監督した贋札を扱った犯罪もの。撮影は「しとやかな獣」の宗川信夫。
1963年製作/93分/日本
配給:大映
劇場公開日:1963年3月15日
ストーリー
経営不振に陥ったアジア化工は経営陣の総入換えを行った。桧山賢二は前経営陣と同じ学閥であったため、当然辞職させられた。恋人の瑛子は美容院に勤めているが、そんな桧山の面倒をよくみていた。桧山のアパートにある日会社に出入りしていた印刷屋宮川新平がたずねて来た。宮川は自作の贋札一千万円を百万円で買ってくれと相談に来たのだ。紙幣にナンバーが印刷されていないが、驚く程精巧に作られていた。浪人でクサっていた桧山はこの誘惑にのってしまった。資金は瑛子の貯金から、事業を起すといってかりた。桧山は同窓の石渡謙吉が不遇と知って仲間に引き入れた。そのため石渡の内妻千鶴子も仲間に入った。ところが、石渡の隣室に住む千鶴子の情夫山口も、これを知ったためやむなく仲間に入れることになった。四人は、石渡の下宿で徹夜作業で番号の印刷にかかった。そして出来上った贋札は、毎日のように競輪場で換金された。だが、使用された贋札は発見され、ラジオ、新聞に報道されはじめた。そんな時、新聞に樋口澄江という女が贋札をみつけたという記事が載った。澄江は宮川の情婦だ。これは何か東京で事件が起り桧山を呼び返す合図なのだ。翌日桧山は急遽東京へ発った。澄江の経営するバーに駆けつけた桧山は、そこで意外なことを聞かされ呆然となった。宮川が自作といった贋札には共犯者がいたのだ。その共犯者は贋札現わるで宮川をユスリに来たが、宮川が誤って殺してしまったというのだ。桧山は、宮川に手伝って死体を東京湾に捨てた。だが、この死体から警察は宮川をあげた。尋問に宮川はかくしきれず、桧山の名前を喋った。桧山達は、最後の贋札の換金に伊東競輪場に集っていた。そして、桧山は瑛子に旅行に出るから、身の廻り品だけを持って伊東競輪場まで来いと指令してあった。そこから換金した金を持って香港に飛ぶつもりだ。だが、警察は、桧山達の居場所はわからなかったが、恋人瑛子の身辺には四六時中の張り込みがついていた。瑛子の後をつけた警察陣は伊東に向った。
スタッフ・キャスト
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桧山賢二川崎敬三
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柏木瑛子三条魔子
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石渡謙吉高松英郎
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妻千鶴子宮川和子
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山口三郎杉田康
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宮川新平見明凡太朗
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樋口澄江藤原礼子
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井上捜査三課長北城寿太郎
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吉田中条静夫
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渡辺藤山浩二
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沢村長田健二
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交番の警官大辻伺郎
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アジア化工総務課長丸山修
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アジア化工新専務花布辰男
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アジア化工木村課長小原利之
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所原春本富士夫
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刑事A守田学
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刑事B夏木章
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刑事C千波丈太郎
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下宿のおかみ岡崎夏子
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時任君江竹里光子
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アジア化工社員A森矢雄二
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アジア化工社員B森一夫
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アジア化工女子社員A田中三津子
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アジア化工女子社員B小山優子
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アジア化工女子社員C永井由美
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アジア化工給仕清水昭
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果物屋の店員真塩洋一
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煙草屋の少女高山京子
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運転手A佐藤八郎
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運転手B武江義雄
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駅売店の売り子三浦友子
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易断所受付の女清原万栖子
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易断所女将風の女三島愛子
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平塚競輪場予想屋小山内淳
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伊東競輪場予想屋阿部脩
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不審訊問の警官中田勉