高校生無頼控 感じるゥームラマサ
劇場公開日:1973年6月23日
解説
“高校生無頼控”シリーズ第三作。汗を流し、血を流し、涙を流すという三流主義に生きるムラマサ、今回は熱海、油壷、箱根を舞台に、美人歌手、女学生、スチュワーデスを相手に大活躍する。脚本は山崎巌、監督は脚本も執筆している「高校生無頼控 突きのムラマサ」の江崎実生、撮影も同作の市原康至がそれぞれ担当。
1973年製作/85分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1973年6月23日
ストーリー
朝日に向って海岸で素振りをしていたムラマサ、今人気絶頂の歌手・月待かがりの入水自殺を引き止めた。彼女は喉の病気で、手術をしても歌を歌えないことを苦にしての自殺だと言う。そこでムラマサ、三流主義の人生訓辞を一席、二人は波打ち際で一心同体……。ところが、かがりは、政治家や財界人の集まる熱海の料亭“なぎさ”の秘蔵っ子で、ムラマサはかがりの兄弟相手に大騒動に捲きこまれるはめになる。かがりの長男・又一郎は“なぎさ”の総師で大学ボクシング部キャプテン、次男・又二郎は剣道部キャプテン、三男・又三郎は、ミス百合ヶ丘女子学園こと大久保こずえに憧れている。百合ヶ丘学園にやって来たムラマサ、バザールに潜り込み、こずえと谷川あゆみのパンティ売りに協力し、意気投合する。ところが、あゆみが妊娠していて、その中絶費用を稼ぐためのパンティ売りだったのだ。ムラマサは一計を案じた。こずえが暴漢に襲われて写真に撮られ、ゆすられているのをあゆみが見るに見かねて、あゆみの両親に金を出して貰うという筋書き。作戦は見事成功して、あゆみの父と母は、同情に耐えぬと三万円出してくれた。その頃、かがりの仇討ちと、こずえにいい顔をしたというので頭に来た又二郎と又三郎は、剣道部員を引きつれてムラマサを襲うが、逆に散々に叩きのめされる。一方、又一郎は、シーサイドホテルの一人娘・千秋と見合いに出かけるが、そこでもムラマサと鉢合せ。三兄弟の怒りが爆発するが、ムラマサの方が一強かった。ムラマサと千秋は共に一夜を過した。翌朝、又一郎はムラマサを大迫跡。車で追いつ追われつのあげくの果て、又一郎の車がひっくり返ってしまった。男ムラマサ三流主義、又一郎を救い出した。又一郎はついに観念して頭を下げる。ここでこずえが待っていた。こずえは高校を出ると、まだ見ぬ許婚者の所にお嫁に行くという。二人は激しく燃え上がった……。出発しようとしたムラマサの前にパトカーが急停車した。「過激派村木鉄人逮捕する!」とのかけ声。だが、よく見ると部長刑事が小さくなって、申し分けなさそうに「間違えてスミマセン」……。男ムラマサ、ガクラン無宿、兄を探しにふたたび旅に出た。