現代ポルノ伝 先天性淫婦
劇場公開日:1971年12月17日
解説
「色情日記」の主演女優サンドラ・ジュリアンと池玲子が共演。脚本は「温泉みみず芸者」の掛札昌裕。監督は脚本も執筆している「女番長ブルース 牝蜂の逆襲」の鈴木則文。撮影は「まむしの兄弟 お礼参り」の赤塚滋がそれぞれ担当。
1971年製作/86分/日本
原題または英題:The Insatiable
配給:東映
劇場公開日:1971年12月17日
ストーリー
東京の聖南女子学園に在学する尾野寺由紀の肉体には京都でバーを経営する母絹枝の淫蕩な血が流れていた。休みを利用して帰郷した由紀は、母の情夫安川に強姦され処女を失ったため、全てを捨て、小中企業の会社で働く決心をした。やがてヤクザの大幹部大場と同棲するようになり、高級クラブで働くようになった。その間、大場は喧嘩で重傷を負い、みるかげもなく落ちぶれていった。傷が原因で性の営みが不能になった大場の愛撫に悶える由紀は、肉欲のおも向くまま男をあさり歩いた。ある日由紀は、若手建築家本間洋一郎と知りあった。その頃、絹枝も安川と別れて上京、新しいパトロンの戸間口の資金でバーのマダムに収まっていた。母と再会して、彼女の店を手伝う由紀に異常な執心をみせたのは金融業の松村だった。松村から多額の融資を受け、弱みを握られている戸間口は、由紀を彼に提供しようと工作する。一方、由紀は、京都に出張した洋一郎の後を追った。そこには、かつて洋一郎がフランスに留学していた頃の恋人サンドラが、昔の愛を復活させようと待っていた。サンドラと由紀は、洋一郎を中に火花を散らすが、お互の思慕を知り、裸体をからませていくのだった。サンドラが日本を去った後、洋一郎は由紀との結婚を決意するが、彼の父松村は由紀を強姦してしまう。その上松村は身ごもった絹枝まで強姦して流産させてしまう。絹枝はそれが原因で死んだ。これらの工作は、松村の娘婿明人と戸間口が請け負っていたのだ。夢を砕かれた由紀は、彼らへの復讐を胸に秘め、松村の妾兼秘書として松村家に入った。松村の娘綾乃は、政略結婚をさせられた夫明人を嫌い戸間口と情事をむさぼっていた。この秘密を探った由紀は、明人に告げた。怒りにゆがむ明人は二人を事故に見せかけて殺した。彼女は明人を誘い、もつれあう二人の痴態を松村の目にふれるように運んだ。錯乱した松村はライフルを明人につきつけたが、逆に明人に絞殺されてしまう。逃げる由紀、追う明人。駈け込んできた洋一郎は惨劇の一部始終を知り、明人に向ってライフルを発射させた。