夕日くん サラリーマン脱出作戦
劇場公開日:1971年4月15日
解説
“夕日くん”シリーズ第3作。脚本は、「若大将対青大将」の田波靖男。監督は「俺の空だぜ! 若大将」で昨年にデビューした小谷承靖の2作目。撮影は市原康至がそれぞれ担当。
1971年製作/87分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1971年4月15日
ストーリー
日食KKのヒラ社員夕日太郎は、ユニークな発想を持つサラリーマンである。通勤は、自転車で、高速道路を突っ走る小型トラックの荷台に傘の柄をひっかけて他力本願、会社の駐車場には“社長専用”のコーナーに対抗、“ヒラ専用”の自分のコーナーを持っている。そんな夕日くんにも恋する乙女がいた。定年を迎える、営業課の長松の娘紀子である。紀子と知りあったのは、課長にいや味をいわれた長松に同情、おでん屋でいっぱいやって意気投合し、その延長で長松宅で歓待された時である。夕日くんの同僚には、諸事スマートな梶と、ワルノリする斉藤がいた。梶の要領のよさはバツグンで、スナックバーで歌っているかっこいい令嬢ふうの幸江とたまたま知り合った夕日くんを差しおいて、幸江を横からさらって二人でダンス。長松は、定年を迎えて嘱託にもなれず会社を去って行った。ある日、長松から、紀子にいい縁談があり、先方の両親が田舎からやってくるので、かっこよく会社で会うといってしまったのだが何とかしてくれと相談をもちかけられた。一計を案じた夕日くん、留守の小石課長の席を長松部長席にしつらえて、ことはうまく運んだ。梶、斉藤、夕日くんの三人は、脱サラリーマン・トリオを結成し、富山の薬売りからヒントを得て、日食のインスタント食品販売会社を作った。つまり詰め合わせのインスタント食品を自分たちの会社から仕入れて、各家庭に配り、次にいったとき、減った分だけ代金をもらうシステム。しかし、これもうっかり夕日くんが、それとは知らず今津部長宅へ置きにいったばかりにパー。ところが、ひょうたんからコマとはこのことで、この販売方法が大日向社長のお気に召し、おでん屋修業を始めていた長松をカムバックさせ長として、夕日くん、梶らで販売部門をまかされることになった。