暁の挑戦

劇場公開日

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解説

「御用金」「人斬り」を製作したフジテレビと、昨年三月に発足した新国劇映画との共同製作作品。物語は大正十四年の川崎市で実際に起こった「鶴見騒擾事件」に材をとり、人口数千人の沼地だった川崎をやくざの暴力と闘い、現在の人口百万を誇る世界的な工業都市に生みかえた市民と労働者のエネルギーを描く、脚本は「どですかでん」の橋本忍と「やくざ絶唱」の池田一郎「富士山頂(1970)」の国弘威雄の共同執筆。監督は「スパルタ教育 くたばれ親父」の舛田科雄。撮影は「艶説 明治邪教伝」の坪井誠がそれぞれ担当。

あらすじ

大正14年、当時の川崎市長の岩田は、葦の生い茂るこの土地を甦えさせるべく「大工業都市建設計画」を発表、工業誘致を進めた。一方、土地のやくざ酒巻組代貸倉石は、計画に伴う工事の利権を一手におさめようと、病床の親分源次に代わり縄張りの拡張を実行した。焼ガラスの職工正岡と、流れ者人足舟木は、川崎の歓楽街で女郎の秋江を酒巻組から救ったことから知り合った。舟木は、この乱闘が原因で工場を追放された。翌日、男の絆で結ばれた二人は職を求めて歩き廻るが、その途中、市役所の職員麻生と知り合い、芸者千代春と姉芸者千代鶴を紹介された。千代鶴は正岡に熱い瞳をむけた。しかし、焼ガラスの職長の娘文子も、正岡に秘かな想いをよせていた。やがて、正岡と舟木は酒巻組の埋立現場の土方として働くことになったが、バクチを利用した悪どい賃金収奪のからくりに激怒し、問題を警察にもちこんだが逆に拘置されてしまった。そこで、宿命の相手倉石と対面、意外にも、彼から焼ガラスの第二工場建設の話を聞き、正岡は工場に戻る。だが、この工事にも酒巻組の横やりが入り、これを請負った小倉大滝組の塚越は杭一本打てなかった申し訳にと正岡の前で割腹自殺をして果てた。正岡は范然と立ち竦むが、ついに自ら土建業正岡組を結成する意志を固めた。その夜千代鶴は愛する正岡の仕事の成功を賭けて、以前から言い寄る倉石に身を任せた。しかし、平岡たちが工事に着手しようとした時、六郷の堤が決壊し、その修理工事は自由入札によって、平岡組にまかされた。それを根にもった酒巻組の手で、千代春の叔父が殺され、平岡と舟木は倉石と対峙して仕事での宣戦を布告した。この事を知った全国のやくざが続々酒巻組に結集し、川崎は不穏な空気につつまれた。平和解決を望む市長の努力も空しく、正岡組の輩下三人が殺され、対峙は頂点に達した。その頃、千代鶴は倉石の命を狙い、逆に手下の手にかかって、薄幸の生涯を閉じた。対決の時がやってきた。工事現場をめざす平岡組。実力で阻止せんとする酒巻組とやくざの集団。さらには、この争いを鎮圧せんとする近衛連隊。おびただしい人の群れが六郷土手をつつんだ。この群集の中で、機関銃を背にひとり不敵な笑いを浮べる倉石。次の瞬間、さしもの強者の倉石の顔からわずかの笑みも消えてしまうような事態が起こった。岩田市長を先頭に、麻生や千代春、女子工員など、川崎市民の大群集が不気味な沈黙のまま、やくざの集団を包囲したのだ。武力では抗し難いと知った倉石は、凍りついた顔で呟やいた。「俺が負けたんじやない。時代が変ったんだ」と。

1971年製作/141分/日本
配給:松竹映配

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映画レビュー

3.5昔ながらの任侠映画

2017年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

私がこの映画を見たのは2013年だっただろうか。
ちょくちょく通っていた川崎の映画館で、特別上映をやるというのを公式サイトで大々的に告知していた。

舞台は大正時代の川崎で、実際に同時代に鶴見で起きたやくざの抗争がそのベースになっているようで、川崎市制施行90周年記念としての上映だった。
しかも長年見つかっていなかったフィルムが発見・修復されたという、どういういきさつでそうなったかはわからないがこういうフィルムにお目に掛かれること自体が映画ファンとしては幸せだ。

詳しいストーリーは他所に譲るとして、内容としてはオーソドックスだ。登場人物の恋模様や、人情、やくざ同士の思惑や行政がからみあって大きな事件へと発展していくという群像劇はいつ見ても面白い。
映画が製作されたのは1971年。日本映画の傑作である「仁義なき戦い」が1973年であり、この時代の映画にはエネルギーがあふれていると感じられる。

最終的には多摩川の河原ではっきり決着がつくが、こういうスケールのデカイ日本映画をまた見たいなといつも願っている。

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しんかいぎょ
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