日本解放戦線 三里塚

劇場公開日:

解説

「圧殺の森」「三里塚の夏」「パルチザン前史」など闘争記録映画をつくった小川プロが、執拗に居残ろうとする三里塚の農民の姿をみつめた長編記録映画。監督は小川紳介。

1970年製作/186分/日本
配給:その他
劇場公開日:1970年7月18日

ストーリー

空港敷地内のボーリング測量が開始され、整地作業のブルトーザが姿を現し始めた三里塚。四年に亘る闘いは、眼に見える敵との闘い以上により困難な状況を迎えた。それは、農民の背負ってきた家や集落、人間関係の歴史を洗い直さずにはおかない。「俺も初めは、兄弟四人で反対してきたわけ、みんなも知ってると思うけど、何でも話し合えるのが本当の兄弟なわけよ。しかし今はよ、俺一人になっちゃってよ、それでも俺は、兄弟のつながりよりも、集落の人間関係の方を重く取る訳よ。」公団による親戚や知人を通じての内部からの懐柔や切り崩しは、農民達に内面的な闘いを強いていった。ある年老いた百姓は、酔いつぶれながら、男の執念と魂を語り、老闘士は人間の内面の恐しさ、弱さを踏まえた人間の生きる道を語り、おっかあは、自分の過去を振り返りながら三里塚を語る。「強制測量など問題でない、それ以前の人間の問題をどう考えるのか」とくってかかる農民。農民たちは、自らの足元を固めるように己の心情を語り合い、自己の内部の生きることの根源を必死に求めていった。若者は、開拓の心を語り、そして自らの生のあかしを土に求めるように土を掘り起こして堀を作り始めた。

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スタッフ・キャスト

監督
製作
小林秀子
撮影
たむらまさき
音楽
真鍋理一郎
録音
久保田幸雄
櫂の会
編集
松本武顕
関沢孝子
スチル
北井一夫
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