昼下りの情事 すすり泣き
劇場公開日:1977年10月15日
解説
父親が異なり、性格もまったく違う姉妹の生きざま描く。脚本は「東京チャタレー夫人」の大工原正泰、監督は「宇能鴻一郎の上と下」の白鳥信一、撮影は「襲られる」の畠中照夫がそれぞれ担当。
1977年製作/72分/日本
配給:日活
劇場公開日:1977年10月15日
ストーリー
父親が異なるせいか、性格がまったく違う、桐川さなえ、みどり姉妹がいる。さなえは、区会議員・天藤の妾で、バーのママである。昔、強姦されて以来まともな結婚をあきらめ、男にすがって生きる道を選んだ。一方、みどりはOLで、男より金に執着するタイプであり、男に憎悪感を抱いている。ある雨の夜、さなえは店の前でずぶ濡れで立っている若い男を店に入れてやった。さなえは、玉井弘というその青年に好感をもち、店のコックとして雇った。弘とさなえは結ばれ、関係は続いていく。しかし、ある日、さなえの部屋で求めあう二人は、天藤に見つかってしまった。さなえは、天藤との生活や店も捨てて、弘とくらし始める。さなえは弘に、献身的につくすが、大学の同級生とつき合い始めていた弘は別れようと言いだす。愛の破局を悟ったさなえは、平静にその言葉を受けとめ、弘と別れるが、悲しみに涙を流さずにはいられなかった。一方、みどりは、相変らず金に執着する毎日をおくっていた。ある日、帰宅したみどりは、母・初子と清水源一が求め合う姿を見てしまう。初江が買い物に行って留守の時、源一は着換えをしていたみどりを襲った。そこへ初子が戻ってくる。隙をつき、みどりは源一を突き飛ばしたため、彼は頭に大けがをする。みどりは、貯金を初子に渡し、家を出た。みどりはピンクサロンへ勤めることになったが、そこには何と姉・さなえがいたのだった。久しぶりの対面に、二人はただ無言の微笑をかわすだけである。運命の糸にあやつられるようにめぐり合った二人は、男に疲れ、傷ついた心を隠しながら、客を接待する。二人の過去に何があったのかも知らずに客たちは、さなえとみどりの仮面に酔いしれるのだった。