ベロニカの花束
解説
「ペエテルの歓び」「人形の母」のフランチェスカ・ガールの第二回主演映画で「ワルツ合戦」「春のパレード」のパウル・ヘルビガーが相手役を演じ、古くは「焔の裡の女」を作ったカール・ハインツ・ベーゼが監督した。脚本はK・シュワバッハで、「リリオム」「不景気さよなら」のフランツ・ワックスマンが作曲した、助演者は「人形の母」「ペエテルの歓び」のオットー・ヴァルブルグ、「モード巴里」のヒルデ・ヒルデブラント、「踊る奥様」のクルト・リリエン、等。キャメラは「郷愁」「君を夢みて」のブルーノ・モンディの担任。
1933年製作/ドイツ
原題または英題:Gruss und Kuss-Veronika
ストーリー
ヴェロニカは或花屋の売子をしていたが、店にいつも花を買いに来るライナーという紳士に恋をしていた。ところが、ライナーは毎日四つの花束を求め、それをそれぞれ四人の違った婦人の所へ届けさせるのである。ヴェロニカはこれが口惜しくて堪えらず、ある日、届先のある婦人に、ライナーが同じ花を三つも他の婦人に届けていると喋ってしまった。そこでこの女はライナーに怒り、ライナーもまた怒って店から花を買うのをやめてしまった。そこで今度は店の主婦さんがヴェロニカに怒り、ライナーの家へ謝りに行かせた。そしてヴェロニカはライナーに泣いて謝ると、彼は商売上の政策から花を送っていたのだから喋っては困るのだと事情を話てくれた。ヴェロニカはそこで嬉しくなり、また泣いた。このライナーにはマクスという友達がいて道楽者だったが、妻のクララが嫉妬深く、この妻の眼をかすめて遊ぶために、彼はヴェロニカをライナーの妻という事に仕立てて、クララに紹介した。そこで当然、いろいろと問題からの滑稽が持ち上がるが、結局こうしたはずみからヴェロニカは日頃の望み通りにライナーの本当の妻となることができた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- カール・ハインツ・ベーゼ
- 脚本
- クルト・シュワバッハ
- 撮影
- ブルーノ・モンディ
- セット
- クルト・ドーンフーファー
- 音楽
- フランツ・ワックスマン