リリオム(1934)

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解説

フェレンク・モルナールの名作戯曲の映画化で、「白い友情」「心の傷手」のシャルル・ボワイエが主演するもの。脚色には「ワルツ合戦」のロベルト・リープマンが当たり、劇作家ベルナール・ジンメルが台詞を書き、「怪人マブゼ博士(1932)」「M」のフリッツ・ラングが監督し「最後の億万長者」のルドルフ・マテが「沐浴」のルイ・ネと協力撮影した。音楽は「不景気さよなら」のジャン・ルノワールとフランツ・ワックスマンが夫々作曲・編曲し、セットはポール・コランが担当した。助演者は、「アトランティド」「フランス日和」のフローレル、「父帰らず」のピエール・アルコヴェー、新人マドレーヌ・オーズレー、「沐浴」のアレクサンダー・リニョオ、「黄色の部屋」のローラン・トゥータン、ロベール・アルヌー、アンリ・リシャール、マクシミリエンヌ、バランセー等である。

1934年製作/フランス
原題:Liliom

ストーリー

ブダペストの謝肉祭の夜、遊びに出掛けたジュリイとマリーの二人の娘は木馬館の客呼びのリリオムと知り合った。そしてジュリイはこの小柄な客呼びリリオムを恋する様になった。木馬館の女主人モスキャは、嫉妬の余り、リリオムを解職してしまったが、この天真爛漫なリリオムは困りもせずジュリイと結婚した。その後リリオムは妻が事々に自分に逆らうので怒りの余り彼女を殴りつけはするものの直ぐ又彼女が可哀想になって労ってやるのだった。職のない彼は妻が身重になったときに、金ほしさからある男に誘われるまま遂に強盗を働くことに同意した。それはある会社の会計係が社員に渡す大金を持って、毎週決まって通る人通りの少ない場所の有る事を知った彼の相棒の発案で、その会計の持っている大金を盗もうというのであった。しかしリリオムは強盗する前に警官の手におさえられ、隙を見て隠し持った包丁を胸に当て「ジュリイ」と叫んで自殺してしまった。リリオムの魂は地上に思いを残しつつ昇天し始めた。長い長い路をづんづんと昇って行く。天界の一角、警察署長室に呼ばれたリリオムは「何故妻を捨てて自殺したか? 何故妻を殴ったか? 不良な夫とは思わないか」等の質問を受けた。彼はその質問に正直な答えは出来なかった。彼は一晩だけ地上へ帰る権利を與えられた。だんだん冷たくなって行く夫リリオムの手を握ってジュリイは泣いていた。「おまえに何一つやらなかった、俺は愛想の尽きた人間だ、今夜俺は神様の傍へ行く」彼は堅く握られたジュリイの手を握り返す力さえなく、微笑をたたえて死んでいった。

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スタッフ・キャスト

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