生きる(1933)

解説

「狙撃兵」と同じくセミョン・ティモシェンコが監督した作品で、冒険映画のジャンルに属するもので、脚本はティモシェンコ自ら執筆し台詞はV・シュクロフスキーと共同している。キャメラはU・ウテヒンが担任、音楽はガブリエル・ポポフが作曲に当った。出演俳優は「狙撃兵」のペートル・ソボレフスキーと新人ウラヂミル・クルューゲル及びレニングラード国立ドラマ劇場女優ガリナ・クラフチェンコが主なるものである。

1933年製作/ソ連
原題または英題:To Live

ストーリー

黒海の一孤島--長い間、連合軍の黒海作戦根拠地であったが、全軍総退却に際して、矢張りこの島も見棄て去らねばならぬ。しかし、やがて到着する赤色艦隊によって利用されることを怖れ、一定時間の後に、この島全体を木っ端微塵に吹上げてしまうような、強力な地雷が仕掛けられる。その前に、連合軍にとっては、もう一つの仕事がある。この島に潜入し、間諜行為を働いていた赤軍の一水兵と一軍曹とを銃殺することである。かくて連合軍は軍艦に乗じて島を去った。軍曹は終に起たなかったが、水兵だけは不思議に死を免れた。水兵は午後五時には到着する予定の味方の駆逐船隊を思って、陽は輝き、空は青く、波は美しい風景を楽しむが、間もなく、落ちていた電報の断片から、島の午後五時に於ける爆発を知り、味方の艦隊のためにも、その秘密な爆発装置を発見するべく、生きねばならぬと感ずる。その時、一艘のモーターボートが島に到着し、白軍の間諜と女優とが上陸する。これは連合軍士卒の淋しさを慰めるために、特に間諜が女優を連れて来たのである。しかし、既に連合軍の立去った後であり、その上二時間後に迫った大爆発に直面する。島を脱出せんか、既にガソリンの尽きたモーターボートは、三人を遠く運ぶに耐うべくもない。間諜は女を残して水兵と二人だけで逃げようと持ちかけて、その卑怯を罵られ水兵を諜り倒して、女と共にボートを漕ぎ出す。女は男の卑怯を知り、自ら水兵と士の運命を倶にするの優れるを覚って、ボートより海中に身を投じ、再び島に泳ぎ帰る。時に、午後五時は寸刻の後に近づきつゝある。既に味方の駆逐船隊は刻一刻島に近づき、艦載飛行機の翼が島の上に輝き始めている。今や、大爆破の危機迫る!

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