アルプス越えて
解説
「マチステの地獄征伐」と同じくバルトロメオ・パガーノ氏が主演しグイド・ブリニョーネ氏が監督した映画で、ジン・ビル氏の原作によったものである。ドリー・グレイ嬢、アンドレ・ハーベイ氏、エレナ・ルンダ嬢、ルイジ・セルヴェンティ氏、等イタリア映画界の古参者や腕利きの人々がそれを助演している。(無声)
イタリア
原題または英題:The Giant of the Mountain
ストーリー
四時雪を戴くアルプス連山の一地方に登山案内人のマチステは甥のハンス少年と二人で淋しく住んでいた。マチステには一人の妹があったが彼女はある男に欺かれてハンスを生み落とすと間もなく死んでしまったのだった。この辺りに写生旅行に来ていたイギリスの女流画家モード・フェーアはマチステと仲良しになった。永らく山中に閉じ込もって飛行機の設計をしていたリヒャルト・エヴァトをモードは愛するようになったが、リヒャルトはヴァンナ・ダルドオという妖艶な美人に心を奪われていた。所がヴァンナは某国の密偵でリヒャルトの設計を奪おうと企てていた。それを知ったモードとマチステは協力してヴァンナの奸計を妨げようとしているうちに、ヴァンナの情夫ミュラーがマチステの妹を欺いた当人であることが知れたので、マチステは復讐を企て吹雪の一夜アルプス山中に壮烈な活劇が演ぜられた。ミュラーもヴァンナも積悪の報せか山の路を踏みあやまって断崖から墜落して最後を遂げた。その後春が来て首尾よく発明を完成したリヒャルトはモードと楽しい結婚生活に入ることになった。マチステも甥のハンス少年と共に友人の幸福を見て微笑むのであった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- グイド・ブリニョーネ
- 原作
- ジン・ビル
- 撮影
- マッシモ・テルツァーノ
- セット
- Guilio Lombardozzi
- ドメニコ・ガイド