傷心

劇場公開日:

解説

アンドレ・スービランの原作『女医ソヴァージュの日記』をジャン・オーランシュと「悪い女」のルネ・ウェレルが共同で脚色、「肉体の悪魔(1947)」のクロード・オータン・ララが監督した女性の生理を追求する人間ドラマ。撮影はオータン・ララ作品でおなじみのミシェル・ケルベ、音楽は「太陽は傷だらけ」のミシェル・マーニュが担当した。出演は「真実」のマリー・ジョゼ・ナット、「快楽の砂」のジャン・ヴァルモン、ほかにパロマ・マッタ、ジャン・ピエール・ドラ、クロード・ジェンサックなど。

1965年製作/フランス・イタリア合作
原題または英題:Le Journal d'une Femme en Blanc
配給:東京第一フィルム
劇場公開日:1966年3月26日

ストーリー

産婦人科インターンのクロード(M・J・ナット)は妊娠を宣告され、流産の余病から死んだマリエット(P・マッタ)の回想に浸った。半年前、マリエットは結婚のための健康証明をもらって来、エレベーターに乗り合わせたクロードになぜか母性愛のようなものを感じた。マリエットは劇団員の夫と暮すので子供は産みたくないと相談を持ちかけたが、インターンのパスカルは叱りつけて追い帰した。フランスには出生法なる法律があり、今でも産児制限が禁じられていて避妊器具も薬品すら販売されていない。クロードは女性としてこうした状態に矛盾を感じ、彼女は産制論を支持してきた。そのころクロードは同僚のランドーと交際していたが一線を越えてはいなかった。ある日ランドーは、ちょっとした仲間とのふざけあいから、クロードと気まずい思いで別れた。その夜、難産の手術があり、クロードの必死のねばりで母子を救った。この成功をパスカルにほめられ、再び心に光明のさすのを感じた。その直後、マリエットが担ぎこまれた。クロードは必死で彼女のためにつくしたが破傷風を患って死んだ。その間、刑事が堕胎容疑で調べに来たが、クロードが毅然として返答を拒んだり、パスカルの献身的な手術もあったのだが、全医局員の前でマリエットは死んだ。彼女の死は不幸な女性の味方となって仕事に生きようとするクロードの気持を決定づけた。そしていま、クロードはパスカルの子を宿している。彼はモロッコの病院長として赴任することになったが、彼女は妊娠の事実も知らさず、結婚の申込みも断った。妻の座に安住することは女医としての敗北であり、同性への裏切りでさえあると信じたので。彼女は生む決心をし、女医として生きることを誓った。

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