アウシュウィツの女囚

劇場公開日:

解説

戦後はじめてわが国に紹介されるポーランド映画で、アウシュヴィッツ収容所におけるナチスの残虐行為を描くもの。監督は女性のワンダ・ヤクボフスカ、脚本はヤクボフスカとゲルダ・シュナイデルの共同である。撮影はソビエトのカメラマン、ボリス・モナスティルスキーが監修した。出演者はワンダ・バルトウナ、ユゲット・ファジェ、タチアナ・ゴレッカ、アントニア・ゴレッカ、バルバラ・ドラピニュスカ、アレクサンドラ・シュロンスカなどである。

1948年製作/ポーランド
原題または英題:The Last Stage
配給:独立映画センター
劇場公開日:1955年8月9日

ストーリー

第二次大戦中、ポーランドのアウシュヴィッツには、ナチスのユダヤ人・政治犯収容所があり、ガスによる大量虐殺が行われた。その一角には女子収容所があり、捕虜達は虐殺を待つ間、強制労働に使われていた。一九四三年初春、新たに送り込まれたマルタ(バルバラ・ドラピニュスカ)は、ドイツ語が出来るので通訳にとられたおかげでガス室行をまぬがれ、女医エフゲニア、衛生係アンナ、赤ん坊を軍医に殺されたヘレン(ワンダ・バルトウナ)等と抵抗運動を組織した。ナチスの女収容所長(アレクサンドラ・シュロンスカ)は、ユダヤ人虐殺の意義を強調し、ガス工場を拡張してさらに大量虐殺を命じた。人選が行われ、日々トラックで犠牲者は連れ去れる。マルタを始めアンナ達は、役づきのおかげで生残り、外部から情報を持込み、男達の捕虜と連絡をとるが、或日エフゲニアは視察に来た国際赤十字の視察団に収容所の実状を訴えた為、捕えられて殺された。その代りに来た女医ラルニアは、自分の不正をアンナに見破られたのを怨み、彼女を密告した。しかしドイツ軍は全線で敗退し、犯罪証拠抹殺の為に、更に全捕虜虐殺を計画する。その計画妨害の為、マルタは収容所を脱出して外部と連絡するが、ドイツ軍に捕えられ、絞首台に追いやられた。その時、空をおおってソ連の爆撃機が襲いかかった。

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