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解説

イギリスの劇作家J・B・プリーストリーの同名の戯曲の映画化で、キャロル・リードの助監督をしていたガイ・ハミルトンが監督に当った一九五四年度作品である。脚色はデズモンド・デイヴィス、撮影は「地中海夫人」のテッド・スケイフ、音楽はフランシス・シャグリンである。出演者は「浮気は巴里で」のアラステア・シム、「偽れる結婚」のアーサー・ヤング、オルガ・リンド、アイリーン・ムーア、「春風と百万紙幣」のブライアン・フォーブス、ブライアン・ワース、ジェイン・ウェナムら。

1954年製作/イギリス
原題:An Inspector Calls
配給:東和

ストーリー

田舎町ブルムレイで豊かに暮すバーリング家で、娘シェイラ(アイリーン・ムーア)とジェラルド・クロフト(ブライアン・ワース)の婚約を祝っている夜、プール警部(アラステア・シム)と名乗る老人が訪れ、病院で服毒自殺したエヴァ・スミスに関することを聞きたいと言った。主人アーサーは、彼女の写真を見せられ、彼の工場で二年前におきたストライキの際、有無を言わせず解雇した女工の一人であることを知った。次に写真を見せられた娘シェイラは、ある帽子店で自分が帽子を見立てているとき、一人の女店員がクスリと笑ったのを咎め、主人を呼びつけて大袈裟に騒ぎ立てたため、その女店員がくびにされたことを思い出した。それがエヴァであった。警部の次の質問はジェラルドに向けられた。彼には、ある酒場でいかがわしい女たちに交った純情そうな一人の女の危難を救ったのがきっかけで彼女と関係を結んだ記憶があった。それがエヴァだったのだ。次に質問された母シビルも町の慈善協会幹事として、二週間ほど前、妊娠した女が救いを求めに来たのをすげなく追い返したが、写真を見て彼女がエヴァであることを知った。そのときシビルは、彼女をこんな境遇におとし入れた男に責任を負わすべきだと主張したが、その男が自分の息子エリックだとは知らなかった。警部の前で包みかくしのならぬエリックはすべてを白状した。エヴァに対する一同の罪をあばいて、警部が帰りかけると、いつの間にか席を外していたジェラルドが帰って果て、警部を別室におしこんでから、一同に彼が偽警部であることを素破ぬいた。顔なじみの巡査に聞いて確かめたという。病院に問合せると自殺者はいないという答え。一杯喰わされたと憤慨する一同へ、病院から電話がかかり、女の自殺者が今運ばれて来たと通知があった。ハッとした一同が警部のいる部屋に飛びこんで見ると、そこにはすでに警部の姿はなく、さっきまで彼がかけていた椅子がゆれているだけだった。

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