さすらいの狼
劇場公開日:1964年10月23日
解説
仏外国人部隊の話をヒントにしたアラン・カヴァリエの原作をジャン・コーが脚色、原作者カヴェリエが演出した戦争ヒューマニズム・ドラマ。撮影は「クレオパトラ」のクロード・ルノワール、音楽は「ギャンブルの王様」のジャン・プロドロミデスが担当した。出演は「危険がいっぱい」のアラン・ドロン、「夜のエレベーター」のレア・マッサリ、ジョルジュ・ジェレ、ロベール・カステル、モーリス・カレルなど。製作はジャック・バール。
1964年製作/フランス
原題または英題:Have I the Right to Kill?
配給:MGM
劇場公開日:1964年10月23日
ストーリー
フランスの外国人部隊兵トーマ(アラン・ドロン)は勇敢な男でフラゼー中尉(ジョルジュ・ジェレ)も彼を目にとめていた。中尉は独立運動に加担した男二人を弁護するために来ることになっている婦人弁護士ドミニク(レア・マッサリ)を誘拐しようと企んでいた。トーマは政治的意味には興味はなかったが、故郷に帰るための金が欲しかったので、中尉と脱走、ドミニク誘拐に成功した。アルジェのアパートの一室に閉じ込め、仲間のアメリコ(ロベール・カステル)と二人で見張ることになった。やけつくような暑さの中で、女は渇きに苦しんだ。夫や子供のところへ帰してくれ、という言葉に、人ごととは思えず、見かねたトーマは、アメリコと渡りあって彼を殺し、自分も重傷を負った。必要な金を出すというドミニクの言葉をいれて彼女を逃がした。彼は軍からは脱走兵として、中尉の秘密結社からは裏切り者として追求される身となった。傷をかばいながらフランス本土に渡り、故郷への長い汽車旅に向ったが、途中で急にドミニクに会いたくなった。アルジェのこと以来、心の底にあった感情が恋となって、二人は激しい愛情を告白しあった。ドミニクはトーマを郷里に送り届ける決心をし、危険な苦しい旅を続けた。やがてトーマの傷は急速度に悪化し、死を待つばかりになった。故郷の土を踏ませたい。ドミニクはせっぱ詰って夫の助けを求めた。やっとのことで古巣につくことが出来た。全力を使い果し、トーマは死んだ。安らかな死顔だった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アラン・カバリエ
- 脚色
- ジャン・コー
- 原作
- アラン・カバリエ
- 製作
- ジャック・バール
- 撮影
- クロード・ルノワール
- 音楽
- ジャン・プロドロミデス