勝負(かた)をつけろのレビュー・感想・評価
全4件を表示
無敵のガンマン
フランスの作家ジョゼ・ジョバンニの小説「ひとり狼」がベースになっているらしいです。
ジャン=ポール・ベルモンド主演のフレンチノワール、ちょっとわくわくしながら観ました。邦題の通りいけば、序盤であっさりと「かた」がついてしまうので、どんな展開になるのかと思ったら、ロッカ(ジャン=ポール・ベルモンド)が刑務所に入所してアデ(ピエール・バネック)に出会うストーリーから地雷撤去作業のハラハラシーンへと進み、中盤過ぎからちょっとノワール感が減速。ラストはアデと決別。あっさりと。フランス映画らしいFINでした。
ひょろっとしてて、顔もあどけなさが残る20代のジャン=ポール・ベルモンドですが、寡黙で強くてかっこ良かったです。賭場を閉じるというのに帰らないボスとトランプの数で博打するところ(勝ったら全額払う)も、ばっちり決まってました。ヴィラノヴァの情婦を自分の女にするところもなんだか様になってました。
アデを罠にはめたボス(ヴィラノヴァ)はあっさりと銃殺されてしまいます。手下たちはすぐにロッカの子分になっていまして、驚きました。ロッカの強さにびびったのでしょう。スーツの着こなしにやたらとこだわる部下が笑えました。
この映画の約10年後に、原作者のジョバンニが監督したという「ラ・スクムーン」。まだ観ていませんが、原作者のこだわりでリメイクしたのかもしれません。また、観なきゃ。
所謂ノワール系でアレは無いわ。
役者は皆んな良かったけどなあ。
ストーリーというか脚本がなんともヘンテコ。
あの邦題で痛快な復讐劇から程遠くなるとは…
ほとんど邦題詐欺。
予告編とも相まってすっかり騙された。
アホすぎる不条理なコメディなら有りかもしれんけど、所謂ノワール系でアレは無いわ。
同じ原作の『ラ・スクムーン』の方(原作者のジョゼ・ジョヴァンニ監督)が、もうちょっとマシか?
というか、ベルモンドに「死神」は、それこそコメディ要素がなけりゃ似合うわけない。
その一方で、ノワールな雰囲気バッチリの白黒の映像の方が何気に上手いなあ〜と思ってたら『穴』や『鬼火』のギスラン・クロケだった。
なるほど、どうりで。
最後まで観ていられたのは、このカメラワークの巧さと役者たち。
特に情婦モード役のベアトリス・アルタリバは凄く良かったなあ〜
ベルモンドの青春の光と影
この映画が、『ラ・スクムーン』のオリジナルとは初めて知りましたが、こちらの方がすんなりと見やすい印象でした。美しいモノクロ画面に、若いベルモンドのクールなガンマン振りが魅力的です。若すぎてマフィアがビビるような強面には見えないかもしれないけど、フィルム・ノワールと言うより青春ドラマっぽいイメージです。原作者のジョゼ・ジョバンニもベルモンドも、よっぽど思い入れがあったのか、ベルモンドに貫禄がついてからリメイクしたのかも。役者では、ベルモンドのクールさが際立ちます。親友役のピエール・バネックも精悍な感じがいいです。どっかで見たことある役者さんだなと思ってたら、ベルモンドと『パリは燃えているか』に出ていた人でした。
友情ゆえの終焉
全4件を表示