汚れた英雄(1960)

解説

戦後実在したイタリアの兇賊の半生を映画化したドラマ。ルチアーノ・ヴィンセンツォーニの原案をヴィンチェンツォーニ、ウーゴ・ピッロ、カルロ・リッツァーニの三人が共同で脚色。監督は「白い道」のカルロ・リッツァーニ。撮影担当は「刑事」のレオニダ・バルボーニと「バレン」のアルド・トンティ。音楽を受けもったのはピエロ・ピッチオーニ。出演するのは「いとこ同志」のジェラール・ブラン、「狂った夜」のアンナ・マリア・フェルレーロ、ベルナール・ブリエなど。製作はディノ・デ・ラウレンティス。

1960年製作/イタリア
原題または英題:Il Gobbo

ストーリー

一九四三年。南イタリアを席捲した連合軍はローマに迫っていた。ナチ占領下のローマでは、ファシスト党員に対する憎悪が高まっていた。その急先鋒にたってファシストや対独協力者に容赦ない復讐をくわえていたのは一人の若い傴僂男(ジェラール・ブラン)であった。肉体的欠かんからニヒルで狂暴な性格をもつ彼は、官憲の圧迫にも屈せず、部下をひきいて果敢に行動した。ファシスト特高警察のモレッティはある夜、傴僂のアパートを急襲した。しかし逃れた傴僂は逆にモレッティの家に押し入り一人娘ニネッタ(アンナ・マリア・フェルレーロ)を手ごめにした。レジスタンス運動の本部は、狂暴な傴僂の行動に疑問を感じて彼から武器をとりあげた。が、傴僂はナチの武器庫に忍びこんで武器をうばった。そして傷つき、ニネッタの部屋に逃れて助けを求めた。ニネッタは彼を屋根裏部屋にかくした。ニネッタは彼の子を宿しており、傴僂も彼女に愛を感じた。けれどもモレッティに対する傴僂の僧悪は変らず、彼は愛人の父親を射殺し、捕えられた。警察は仲間を捕えるため傴僂を釈放し、警官にあとをつけさせた。が、味方の助けで彼は逃れた。一九四四年、連合軍はローマに入城した。父を失ったニネッタはGI相手の女に転落した。傴僂は平和がきても武器をすてなかった。MP二人を殺した彼はギャングの首領となって戦争成金や闇屋や連合軍倉庫を襲うようになった。彼は略奪品を貧しい人々に与えた。新任警部(ベルナール・ブリエ)は傴僂に自首を勧告したが彼は応じなかった。ニネッタを愛する傴僂は、街の女たちを隠れ家に集めて金を与え、更生させようとした。そこに警官隊がふみこんできた。ニネッタをつれて傴僂はテベレ河畔に逃れた。しかし二人の命は警官隊の機関銃によって消えた。

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