第一空挺兵団
劇場公開日:1960年7月10日
解説
第二次世界大戦中最大の激戦地の一つである“アルンヘム攻防”を描くセミ・ドキュメンタリー映画。戦後その地でロケが行われ、出演者は全部この作戦に従った兵士の二個中隊だった。ここに扱われた出来事はすべて事実、公式記録、目撃者の談話にもとづく。地理的・時間的正確も期された。効果音(大砲の音など)も現実の録音が使われた。戦闘中、独軍に抵抗したオランダの愛国者や撤退に手を貸したカナダ軍も、この映画のロケに協力し出演した。--この映画の製作スタッフは発表されない。なぜなら--、アルンヘムに降下した一万の兵のうち、死闘ののち生き残ったのは、わずか二千だった。そのイギリス第一空挺兵団に捧げる映画が、これだからである。
1956年製作/イギリス
原題または英題:Theirs is the Glory
配給:日本RKO
劇場公開日:1960年7月10日
ストーリー
四四年九月十七日、イギリス第一空挺兵団一万二千のうち、第一回空輸の三千は、オランダの町アルンヘムの郊外に降下した。その夜のうちに一個大隊と旅団司令部がアルンヘム橋についたが、独軍の反撃で提防に釘づけにされた。救援隊は待ち受けた敵と激戦を交わす。大砲と迫撃砲の激しい砲撃を受けた。第二回の空輸で第四落下傘旅団がつく。激戦つづく。十九日、救援部隊は森の戦闘で三分の二以上の死傷者を出す。橋附近でも激戦が続き、病院は満員となった。二十日、独軍戦車が橋を渡り、司令部を砲撃。完全に包囲された。全滅の悲運にあう。二十一日、独軍はイギリス師団本部のあるハルテスタイン・ホテル攻撃に向った。英軍は散在する部隊を集結させ猛進する独戦車に、僅かな対戦車砲で対抗した。負傷者は激増した。第二軍の到着が待たれる。二十二日、弾薬、食糧、休養が不足。輸送機からの投下物資はすべて独軍の手に渡った。オランダの村人たちは負傷者を献身的に看護した。翌日、独軍は穴に隠れるイギリス兵にスピーカーで投降をすすめた。二十四日、ニーメゲンに達した第二軍がアルンヘムへ二回にわたって強行を試みたが、失敗したという報せがきた。負傷者を収容したホテルが独軍に占領された。二十五日、第二軍の到着はあきらめた。全軍撤退の最後命令が出た。負傷者は軍医などがつきそって残留。その夜、装備をすてた兵士は河へ向う。途中、多くの死傷者が出た。カナダ工兵のボートで渡河した。何隻も沈んだ。急流を泳いで渡った。やっと二千人が対岸にたどりつき、第二軍のいるエルストからニーメゲンに向った。