制服の処女(1958)

劇場公開日:

解説

一九三一年、レオンティーヌ・ザガン女史監督によって製作され、日本にも公開された、クリスタ・ウィンスロー女史原作『制服の処女』の再映画化。今回は「ヨーロッパの何処かで」「女の獄舎」のゲザ・フォン・ラドヴァニが監督にあたった。脚色はF・D・アンダムとフランツ・ヘラーリング。撮影はウェルナー・クリーン。音楽はペーター・サンドロフ。主演は「モンパルナスの灯」のリリー・パルマー、「モンプチ わたしの可愛い人」の新人ロミー・シュナイダー。その他「戦場の叫び」のテレーズ・ギーゼ、ブランディン・エビンガー、アデルハイト・ブーゼ等が出演する。製作はヘルムート・ウンガーラント。

1958年製作/ドイツ・フランス合作
原題または英題:Madchen in Uniform
配給:映配
劇場公開日:1958年11月22日

ストーリー

一九一〇年の秋。母に死なれた十六歳のマヌエラ・フォン・マインハルディス(ロミー・シュナイダー)は、伯母エーレンハルト男爵夫人につれられて、一人、厳格な上流子女教育をもって知られるポツダム郊外のミッション・スクールの寄宿舎に入れられた。規律の壁に囲まれた女ばかりの生活は辛かったが、マヌエラの配属された寝室は、全校生あこがれの的の美しくやさしいフォン・ベルンブルク先生(リリー・パルマー)の受持ちの部屋だった。先生は校長や他の先生達の厳格主義に反対して、感受性の強い乙女達の教育には理解と愛情が必要だとの信念をもつ人だった。先生の慈愛によって、マヌエラは元気になったが、彼女の学業成績はあまり振わなかった。先生は、それがマヌエラの、自分によせるあこがれの強さに原因することを知ったが、デリケートな乙女の心を考えて、その思慕の情にやさしく答えてやった。校長先生の誕生日がきて、マヌエラはロメオに扮し、エーデルガルトがジュリエットになってお芝居が上演された。そのあとのパーティで、マヌエラはポンチを飲みすぎて万座の中でベルンブルク先生への愛情を告白してしまった。これが校長に聞かれ、マヌエラと先生は叱責された。そしてベルンブルク先生は教職をしりぞく決意をした。先生が学校を去るというショックから、マヌエラは建物の屋上にあがって自殺を計った。しかし寸前にこれを見つけたベルンブルク先生の機転で、マヌエラは他の生徒達によって救われた。さしもの校長先生も、今は自分の誤れる厳格主義を反省し、理解と愛情こそが教育の基礎をなすものであるのを知るのだった。

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