赤ちゃん戦争

劇場公開日:

解説

十五歳の少年と十三歳の少女の間に恋が芽生え、赤ちゃんが生まれるまでのプロセスを描く。監督はマヌエル・スメルス、原案・脚本はスメルスとアントニオ・デ・ラーラ、撮影はルイス・カドラード、音楽はアントニオ・ペレス・オレアとアルトロ・ポソが各々担当。出演はマリア・イザベル・アルバレス、フランシスコ・ビラ、ベアトリス・ガルボ、フランシスコ・マルティン・スメルス、ホセ・ホアキン・ゴマ、マリア・ローザ・トリーコなど。

1973年製作/スペイン
原題または英題:Goodby, Stork, Goodby
配給:東和
劇場公開日:1974年6月22日

ストーリー

赤ちゃんはコウノトリが運んでくる--昔から人々の間で語りつがれてきたこのロマンティックな言い伝えを、今の子供たちは、どれほど信じているだろうか?--聖フランシスコ学園の中学生で、十五歳になるアルツロ(F・ビラ)は、同じ学園に通うパロマ(M・I・アルバレス)という可憐な少女に憧れを抱いていた。このパロマへの深い想いをどうすることもできず、アルツロは妹のクリスチナを使って、自分の写真と銀の指輪をパロマに届けたが、彼女もまたアルツロに好意を持っていたのか、一枚のポートレートをそっと手渡してきたのだった。放課後、アルツロはパロマに初めてデートを申し込み、夜、二人は街のクラブへ出かけた。甘いムード音楽で踊りながら、恋の予感に小さな胸をふるわせた。聞けばパロマは、一歳のとき母に家出され、父は一年のほとんどを地方で暮すセールスマンで、いまは祖母との二人暮しという。その淋しげな少女の憂いは、富裕で厳格な家風に育ったアルツロの心に、何と新鮮に強烈に映ったことだろう。やがて、楽しい遠足がやってくる。アルツロがパロマに、夢中でスキーを教えているうちに陽がかげり、仲間と離れてしまった二人は、スキー場のはずれにある廃屋に入った。始めて迎えた二人だけの世界、暗く息苦しいまでの得体の知れない衝動から、アルツロはパロマを激しく抱きしめていた。そのスキー場でのたった一度だけの出来事がやがてアルツロとパロマを大きな不安に陥れることになった。パロマは身体の変調に脅えて、友だちのマメン(B・ガルボ)にすべてを話した。その結果、彼女の妊娠が確かめられた。十五歳の少年と十三歳の少女の間に赤ちゃんが! 大人たちがそのことをすんなりと認めてくれるはずがない。思いあぐんだマメンは、二人を湖のボートの上で誓いあわせ、いとも簡単な結婚式を取り行なってしまったのである。その日から、大人たちをあてにしない子供たちだけのけなげでいじらしい“赤ちゃん戦争”が始まった。やがて夏がすぎ去ろうとし、いよいよ出産のときが迫ってきた。友人、兄弟の完璧なチームワークで準備万端ととのえられ、その日の真夜中、屋根裏部屋のパロマは陣痛に襲われて苦しみだし、かねてからそなえつけてあった私設電話でアルツロへ告げ、仰天した彼は弟のクーロ(F・M・スメルス)に、マメン、ビロナたち女の子勢を呼びに行かせ、やがて一同は屋根裏部屋に集まった。それは子どもたちにとってかなり不安に満ちた赤ちゃん誕生の一瞬だった。白衣をつけたマメンが、パロマの身体からとり上げたのは男の赤ちゃん。若いパパは感泣し、幼いママは聖母マリアのように神々しく美しかった。そして、その出産に力を合わせた子どもたちは、踊り上がらんばかりの喜びの中で、赤ちゃんはコウノトリが運んでくるものでは決してないことを確かめ合った。

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映画レビュー

3.013歳で妊娠、出産は金八先生の元ネタと思わせる。秀作ではないけれど...

2016年2月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

13歳で妊娠、出産は金八先生の元ネタと思わせる。秀作ではないけれど記憶にはどういうわけでか残っている。純粋な目でドキドキしながら観たからかもしれない。

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tsumumiki