大酋長

劇場公開日:

解説

アメリカンインディアンの大酋長シッティング・ブルと白人の争いを中心に、インディアンを保護し、彼等に味方した米軍将校を主人公とした西部劇。ジャック・デ・ウィットとシドニー・サルコウの共同脚本をサルコウが監督し、チャールズ・ヴァン・エンジャーとヴィクトル・エレラが撮影した。音楽はラオール・クロウシャー。主演は「争斗の丘」のデール・ロバートソンと「乱暴者」「悪魔の島」のメアリー・マーフィー、「ドミノ・キッド」のJ・キャロル・ナイシュ等。それにジョン・ライテル、ジョン・ハミルトン、ビル・ホーパー等が助演する。製作C・M・フローランス。

1954年製作/105分/アメリカ・メキシコ合作
原題または英題:Sitting Bull
配給:洋映
劇場公開日:1959年3月24日

ストーリー

グラント将軍が米国大統領であった時代、アメリカ・インディアン諸集落は米国政府と、居留地の取り決めを行なっていた。その頃ダコタ州には金がとれたので、白人達が軍人と共謀してインディアン区画をしばしば侵略した。それに手痛い反撃を加えていたのはこの一帯に勢力をもつ酋長シッティング・ブル(J・キャロル・ナイシュ)だった。こんな状態を憂えた曾てのグラント将軍麾下の軍人パーリッシュ少佐(デール・ロバートソン)は、ある事業家の一隊を逮捕し、インディアンの進撃をくいとめた。これを金鉱家たちは要塞司令官に訴えた。彼を信用していた司令官も、幕僚の意見に押されて彼を警備派出所に左遷してしまった。司令官の娘キャシー(メアリー・マーフィー)は、少佐と婚約していたが、勝気な性格から彼の頑固さを矯正するため、婚約指輪をつっかえした。レッド・ロックの任地に行く途中で彼はシッティング・ブルの息子のヤング・ブロッハが監禁所から逃れて行き倒れているのを救った。レッド・ロックの警備指揮官は残酷な男で、インディアン達を捕え、苦しめていたのだった。父のもとにたどりついたヤング・ブロッハは再び監禁所に向かって、秘かにインディアンたちを脱走させた。指揮官ウェバーは新任のパーリッシュ少佐に発砲を命じたが、彼はこれを拒んだ。そのため少佐は大尉に降等された。グラント大統領は、曾ての部下の彼の行動に不審をもって事情を聞き、自身シッティング・ブルとの会見を承知した。大統領の委任状をもった彼は酋長と会って、会談の場所を両群対峠の中間ときめた。会談にそなえてアメリカ軍部隊は警戒体制をとった。ところが一部将校の独断的行動のためインディアンと米軍は和解一歩手前で戦端を開いてしまった。パーリッシュ大尉は意を決して単身シッティング・ブルのもとに行き、この事態をくいとめるための非常手段として、インディアンを導いて米軍の包囲から脱出させた。しかしこれは利敵行為となり、大尉は、軍法会議にかけられた結果、死刑を宣告された。しかし、曾ての婚約者キャシーが、シッティング・ブルを刑場まできてくれるよう説き、それが成功したので、大尉の功績は明るみに出た。シッティング・ブルは、大尉は助命と名誉回復を条件に講和を承諾した。ダコフ州ははじめて完全に平和になり、悪徳将校たちは自滅した。そしてキャシーはパーリッシュの胸にもどった。

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