大悪党 ジンギス・マギー

劇場公開日:

解説

ジンギス・マギーと呼ばれる小柄な小悪党と、大柄なケンカ友達が互いに出し抜いたり出し抜かれたり、金と女がからみにからんでの大活劇。シナトラ最後の作品である。製作・監督は「夕陽に立つ保安官」のバート・ケネディ、デイヴィッド・マークソンの原作をトム・ウォルドマン、フランク・ウォルドマン、ジョセフ・ヘラーが共同脚色。撮影はハリー・ストラドリング・ジュニア、音楽は「バギー万歳」のビリー・ストレンジがそれぞれ担当。出演はフランク・シナトラ、「大空港」のジョージ・ケネディ、エリ・ワラック夫人で「のっぽ物語」のアン・ジャクソン、ロイス・ネットルトン、「青春の光と影」「バギー万歳」のミシェル・ケーリー、「リオ・ロボ」のジャック・エラム、「USAブルース」のジョン・デナー、「明日に向かって撃て!」のヘンリー・ジョーンズ、「暗黒街の特使」のハリー・ケイリー・ジュニアなど。メトロカラー、パナビジョン。1970年作品。

1970年製作/アメリカ
原題または英題:Dirty Dingus Magee
配給:MGM
劇場公開日:1971年6月19日

ストーリー

場所はニュー・メキシコ。ヤーキーズ・ホールの町へもう一走り、というところで駅馬車が一息入れた。ホーク・バードシル(ジョージ・ケネディ)が馬車から下りたとたん、いやな男に出会った。旧友だが頭の回転のいい悪党ジンギス・マギー(フランク・シナトラ)だ。またまがホークはトラの子の400 ドルを山高帽と一緒に巻き上げられて、すっかり頭にきてしまった。ヤーキーズ・ホールに駆けつけシェリフに訴えようとしたが、保安官は空席で、女町長のベル・ノッブス(アン・ジャクソン)から「あんたが捕えなさい」と言われた。ベルは町の遊び屋ベルズ・パレスのマダムで、近くの砦にいる第7騎兵隊が店の上得意。将軍(ジョン・デナー)まで彼女に入れ揚げていたが、彼女のほうはそれに満足せずに、結局ホークもお相手として選んだらしい。保安官となったホークは、さっそくジンギスに10ドルの賞金をかけたが、無法者のジョン・ウェズリー・ハーディン(ジャック・エラム)の賞金は5000ドル、ジンギスは大いに自尊心を傷つけられた。逃走中のジンギスは美しいインディアン娘アンナ(ミシェル・ケリー)につかまりキス責めの最中、ホークに発見され、牢舎入りとなってしまう。だが、ジンギスは夜忍び込んできたアンナと共謀し、ホークを殴り倒して破獄した。気がついたホークが「インディアン襲撃でジンギスが破獄した」と怒鳴りたてると、ベルが躍り上がった。砦の騎兵隊移動のニュースに「商売上がったり」と頭を痛めていた矢先だったので、これ幸いと砦に駆けつけ、「インディアン反乱」と将軍に注進した。ジンギスとアンナが駅馬車を襲撃すると、御者と護衛はてっきりインディアン一隊が跡に続いていると思い、金庫を投げ捨てて、一目散に逃げ去った。彼らは金庫を墓地に埋めた。駅馬車襲撃で賞金2000ドルに急騰。やっと2人きりになったジンギスとアンナは、墓地に埋めた金庫を掘り出しにかかるが、金庫はすでにホークの手で、ベルの寝室へもち去られたあとだった。そこでジンギスは、金庫奪回プランを立てた。まずアンナをヤーキーズ・ホールへやり、「ジンギスがホークと決闘するため、日没後町に来る」と言いふらさせた。町中が彼の到着を待ち構えているすきに、ベルズ・パレスに潜入して金庫を盗み出す寸法だった。町へ来る途中、ジンギスはジョン・ウェズリー・ハーディンにホールド・アップされ、山高帽を奪われた。何も知らないハーディンがそれをかぶって夕闇の町に入ると、ジンギスと間違えられ、激しい撃ち合いとなった。ジンギスはどさくさにまぎれて、パレスに忍び込んだが、宝石をガラス屑と間違えてガックリ。一方ホークは、ベルが貯めこんだ金を盗もうとしてジンギスに見られ、奪い合いのすえ殴り倒して逃げてしまった。ジンギスからそれを聞いたベルは大怒り、ホークをくびにしてジンギスをシェリフに任命、「仕事はじめに、彼奴を捕えて、金を取り戻せ」と命じた。ホーク逮捕に出かけたジンギスは、途中ハーディに出くわして詰め寄られるが、危ないところをアンとインディアン部隊に救われ、ホークもまた捕えられた。ジンギスたちがホークを引き立ててくると、パレスの前で一組の結婚式が行われていた。ベルもついでにホークと式を挙げようとしたので、びっくりしたホークは、ジンギスと語らってパレスに火をつけた。ジンギスはどさくさにまぎれて、アンナをつれ、ベルの金を持って四輪馬車で駆け出した。追跡するベルやホークを振り切って、全速力で逃げ去っていった。(MGM配給*1時間32分)

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