機関車大追跡

劇場公開日:

解説

「デイビー・クロケット 鹿皮服の男」に次いでウォルト・ディズニーが製作した劇映画、今回は南北戦争を背景に活躍する北軍密偵を機関車のスリルに絡ませて描く。ローレンス・E・ワトキンの脚本を新人のフランシス・D・ライオンが監督、撮影を「鹿皮服の男」のチャールズ・P・ボイル、音楽を「生命の神秘」のポール・スミスが担当した。主演は「鹿皮服の男」のフェス・パーカー、「無法の王者・ジェシイ・ジェイムス」のジェフリー・ハンター、それにクロード・ジャーマン・ジュニア、ハリー・ケイリー・ジュニアなど。

1956年製作/85分/アメリカ
原題または英題:The Great Locomotive Chase
配給:大映洋画部
劇場公開日:1957年5月5日

ストーリー

南北戦争もたけなわの1862年4月7日の深夜、テネシー州ナッシュヴィル郊外に秘かに集まった22人の男があった。彼らは探偵アンドルウス(フェス・パーカー)を隊長とする南軍の輸送列車を奪い、道路、通信施設を破壊する目的をもっていた。22名は数班に分かれ南軍に志願する農民を装って落合う先のアトランタ北方マリエッタへと南へ進んだ。4月12日の早暁、一行はマリエッタから最新鋭機関車ジェネラル号に曳かれたチャタヌガ行き列車に乗り込んだ。列車の車掌フラー(ジェフリー・ハンター)の疑惑の目を潜って一行はビッグ・シャンティ駅まで着いた。駅前には4千の南軍部隊が駐屯していた。列車は20分停車に決まり、フラーたち乗務員は朝食を始めたがその間にアンドルウすら一行は4千の兵隊の眼前で不適にも客車の連結器をはずし貨車3輛をつけたままジェネラル号を盗み、北へ向かって全速力で走り出した。驚いたのはフラー、線路工夫のトロッコを借り、棒で地面をついて懸命の追跡を始めたが追いつけようはずはない。アンドルウスらはレールをはずしたり電線を切断しながら北へ進んだ。途中の駅駅の駅員を言葉巧みにだまして。--追跡を続けるフラーはエトワー駅で旧式機関車ヨナ号を得たが思うようにスピードが出ない。やがてアンドルウスらは南行列車と行違うための待ち合わせ駅キングストンに着いた。訝る駅員の目をごまかしながら65分もの間じりじり待ちつづけたすえ一行は南行列車をやり過ごし漸く出発できた。フラーが、この駅に着いたのは、それから20分もたたぬうち。ヨナ号よりましなローム号に乗り換え、さらに反対側から来た速力の出るテキサス号を急停車させ、これを後向きのまま追跡の車にした。ようやく前を逃げる北軍のジェネラル号を発見したが、彼らは枕木を線路に投げたり、貨車1輛を離して逆進させたりして妨害した。フラーは、これらの危険を間一髪切りぬけて追跡を続けた。ダルトン駅から漸く電信で列車の盗難をチャタヌガの司令部に報せた結果、次のリンゴールド駅北方に騎兵隊が派遣された。一方、逃走するジェネラル号は追跡急なため燃料の薪を補充する暇もなく遂にリンゴールドを通過して間もなく停車、騎兵隊の襲撃に全員捕虜、1人残らず死刑の判決を受けた。アンドルウスらは脱獄を図ったが彼を含めて8人だけは再び捕らえられた。無事に帰った14人は陸軍長官から勲章をもらい、同時に8人の勇士の栄誉も讃えられた。

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