王国の鍵

劇場公開日

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解説

「城砦」の原作者として有名なA・J・クローニンの小説に基づき、ジョセフ・エル・マンキエウィッツとナナリー・ジョンソン共同で脚色し、ジョン・M・スタールが監督に当たった作品でニューヨークの劇壇から映画界に招かれた新星グレゴリー・ペックの第一回主演映画である。彼はこの後メトロおいてグリアー・ガースンと「決断の谷」に主演し、セルズニック・インタナショナルでイングリッド・ベルクマンと「スペルパウンド」に主演し、最近はハワード・ヒューズの製作する西部劇「白昼の決闘」に主演することになった。他にトーマス・ミッチェル、ヴインセント・プライス、セドリック・ハードウィック、ジェームズ・グリースン等のヴェテランが出演するほか、製作者たるジョセフ・マンキエウィツの夫人ローズ・ストラドナーが色彩を添えている。撮影監督はアーサー・ミラー、音楽はアルフレッド・ニューマンの担当である。

1944年製作/アメリカ
原題:The Keys of the Kingdom
配給:セントラル映画社

ストーリー

1938年のある9月の夕、スコットランドのトウイードサイドにある小さい教会の牧師フランシス・チゾルムは、スリース大主教の訪問を受けた。大主教は僧正アンガス・ミーリーの旨を受けてチゾルムに引退を勧告しに来たのである。大主教は教会の一室でチゾルム牧師の古い日誌を発見し、好奇心に駆られてそれを読み始める━━フランシスは貧しい漁夫の子であった。彼の両親が不慮の死を遂げた後、彼は叔母のポリーに引き取られ、従妹のノーラ、従兄のネッドと共に育てられ、アンガス・ミーリーと共にホリヴェル大学へ通うことになった。叔母のポリーは彼を牧師にしたい念願であったが、彼を恋するノーラはこれを喜ばなかった。ある年の旧家が終わって、フランシスとアンガスが大学へ帰ろうとする時、ノーラは極力それを止めようとした。大学での勉学が忙しいため、フランシスはその年のクリスマスに帰省しなかったが、その翌年、卒業の近づいた時に、彼は校長のマクナブ師からノーラが父無し児を生んで重態であると告げられ、取るものも取り敢えず故郷へ帰った。彼の親友で医学を修めたウイリー・タロックは彼にノーラの死を告げる。フランシスは牧師になったが、最初と2度目の任地では失敗した。旧師のマクナブ師が僧正となって赴任して来た時、フランシスは旧師の薦めで中国へ宣教師として赴くことになる。それは困難と苦痛の連続であったが、フランシスの不撓の努力と、温情によって、彼の伝道所は次第に栄えて行った。親友ウイリーの送ってくれた医薬を用いて、フランシスが役人チア氏の子息の命を救ったことから、チア氏はフランシスに立派な教会を寄贈した。マリア尼院長が2人の尼をつれて赴任して来てから、教会には小学校も加えられた。1日革命軍がこの村に来て、山にいる政府軍と戦闘を開始した。フランシスは折よく訪問して来たウイリーと協力しつつ負傷者の治療に挺身したが、教会は戦火のために破壊された。ウイリーは流弾に当たって重傷を負い、フランシスに看護されつつ絶息するが、死に至るまで医学者たる彼は無神論を覆さなかった。政府軍の大尉が教会の食料を要求した時、アンガスは危険を冒して大砲を爆破し、村民を救ったが、自らも一生治らぬ傷を足部に受けた。アンガスは僧正になって視察のためにやってきたが、教会が破壊されているのを見て、失望の余りフランシスを罵った。今までアンガスに親しまなかったマリア尼院長は、これを見て以来フランシスの人格に傾倒し、無二の協力者となった。その後時は流れ、フランシスは老齢となって、ついに帰国すべき日が訪れた。半生を費した教会を後にし、親しかった人々と別れることはフランシスには辛かった━━日誌を読み終わった大司教の眼には感激の涙が光っていた。彼はフランシスをそのまま今の教会に勤務するよう、僧正に取りなすと言って去って言った。フランシスはノーラの孫のアンドルーを相手に、好きな釣りをしに川へ下りて行くのであった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第18回 アカデミー賞(1946年)

ノミネート

男優賞 グレゴリー・ペック
撮影賞(白黒) アーサー・C・ミラー
作曲賞(ドラマ/コメディ) アルフレッド・ニューマン
美術賞(白黒)  
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