ヴァレンチノ

劇場公開日:

解説

サイレント時代の名二枚目ルドルフ・ヴァレンチノの伝記ロマンスで、「新モンテ・クリスト」のエドワード・スモール製作になる1951年度色彩映画。「新モンテ・クリスト」のジョージ・ブルースが脚本を書き下ろし、「呪いの家」のルイス・アレンが監督した。撮影は「欲望という名の電車」のハリー・ストラドリング、音楽はハインツ・ロームヘルドの担当。ヴァレンチノには新人アンソニー・デクスターが扮し、エレノア・パーカー(「山鳩の声」)が共演、「裏街(1941)」のリチャード・カールソン、「三銃士(1948)」のパトリシア・メディナ、「ギルダ」のジョセフ・カレイアらが助演する。

1951年製作/アメリカ
原題:Valentino
配給:コロムビア日本支社
劇場公開日:1952年5月15日

ストーリー

1920年代の初め。イタリーからアメリカに渡る旅興行のマリア・テレス一座に、ルドルフ・ヴァレンチノ(アンソニー・デクスター)という美貌の青年俳優がいた。船中、彼はハリウッド女優のジョーン・カーライル(エレノア・パーカー)に会い、一眼でその容姿に魅せられた。2人の恋はニューヨーク上陸と共にたちきられ、ヴァレンチノは一座の職を失って、皿洗いからナイトクラブのジゴロになった。彼の踊るタンゴがようやく有名になり出した頃、図らずも店にやってきたジョーンと映画監督ウィリアム・キング(リチャード・カールソン)の手引きで、彼は映画俳優となってハリウッドへ赴くことになった。しばらくの大部屋生活の後、「黙士録の四騎士」に抜擢されて一躍彼の名は轟き渡り、2枚目俳優としての名声は「血と砂」「荒鷲」と上がるばかりであった。この頃、ジョーンはひそかに想うヴァレンチノへの愛を断ち切るため、求愛をつづけていたキング監督との結婚を承諾、ヴァレンチノには失意の日が続いた。ところがキング監督の新作「シーク」で、ヴァレンチノはジョーンと共演することになり、2人のラヴ・シーンはそのまま人目を忍ぶ恋の再燃に延長された。がこの密会が危うくゴシップ記者の目に止まりそうになった時、ヴァレンチノはジョーンがスキャンダルに汚されるのを恐れて女優リラ・レイズ(パトリシア・メイズ)との結婚を声明した。新婚早々、ヴァレンチノは重病の床に臥し、新妻リラの看護も空しくニューコークで病没した。全世界の女性から愛された彼の墓前にはその後命日毎にジョーンの捧げる花束が飾られた。

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