「岡田君がかっこいい」永遠の0 ねぎぬたさんの映画レビュー(感想・評価)
岡田君がかっこいい
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嫁と娘のために生きるための執念。
それが宮部の根幹にあるのだと物語は常に伝えている。
映画は戦争の空気で特攻するよりも、自分を待つ愛しき人の為、生きるために努力しろと、それを伝える。
お国のために特攻するよりも、生きるためににサメに食われたほうがましだと伝えるのだ。私はそれに涙した。
しかし、当の本人が選んだのは特攻である。
特攻に臨む若者を見て、多くの命の上に自分が生きていると、嘆いてはいたが、そもそも生きるために乱戦に加わらない生き方をしている時点で、それは一切変わりない。
では、変わりない戦争の生き方をしていたのに、そこでなぜ家族ではなく特攻を選んだのか、一切の描写が省かれている。
大石と機を変わった場面を言っているのではない。
なぜ、家族のために生きたかったベテランパイロットが、あえて特攻に志願したのか!という描写がなされていない。
命を重く重く、そう思うのであれば、答えはしっかりと提示するべきである。家族を捨て特攻を選んだ彼の心を描写しなければ逃げである。
考えるべき描写はあるがどれも答えを与えてくれはしない
そう思って劇場を出たが、女子高生が、
「最後のシーンの岡田君かっこよかった」
といっているのを聞いて目が醒めた。
結局そういう目的の映画だったのである
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ロンさんのコメント
2014年1月21日
イケメン岡田ありきの映画だったと仰いますが原作読まれました?
原作も同じ結末です。特攻を選んだ理由に説得力があまりありません。ですので脚本を大幅に変えない限り誰がやっても結局同じです。岡田は特攻を選ぶ前に半狂乱になった姿を晒しただけ映画の方が原作よりわかりやすかったと言えます。