「生きてこそ」永遠の0 toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)
生きてこそ
第二次世界大戦後60年以上の時が流れ、当時の記憶を持つ人が
稀少となりつつある現在。(本編公開は2013年)孫世代が生存者に
当時のことを語ってもらう現代と、回想シーンとで構成される。
主人公がなぜ生きることに強く執着したのか、それを戦争という
理不尽極まりない出来事を通して描かれている。原作がしっかりして
いるのだろう、話の構成が上手く、現代の場面と回想場面が違和感
なく繋がって感じられた。
琴線に触れる場面があって何度か涙腺が崩壊した。特に井上真央が
出演している回想シーンが印象的だった。終戦後の生活ってあんな風
だったんだろう、日本にはああいう境遇の人がたくさんいただろうと
胸が締め付けられる思いがした。松乃(凄腕のパイロット宮部久蔵の
妻)が一度は希望を失いながらも再び人生の喜びを見いだしていく
過程が丁寧に描かれていて心に残った。
ベテランから若手まで出演者はみんな良かった。
風吹ジュンは自分が思春期の頃憧れのお姉さん的存在だった。
その彼女が経験を重ねて現在も年相応の役を演じているのが嬉しい。
心の美しさ、優しさを感じられる魅力は衰えない。
近い将来、戦争体験を直接語ってくれる人はいなくなる。しかし
戦争がいかに理不尽でむごたらしいものかは後世に引き継いで
教えなければならない。そして、語り継ぐのは今を生きる人間の
使命でもある。この映画は架空の物語であっても随所に歴史的事実を
織り交ぜているし、映像の再現性も高い。貴重な資料と成り得るの
ではないか。
ドリパス(会員のリクエストにより劇場での復活上映が決定)にて
2023年6月鑑賞。約10年ぶりとなる。主な出演者でこの10年の間に
人生の節目を迎えた人もいる。結婚した人、実刑判決を受けた人、
故人となった人。病死は不可抗力だが若くしてこの世を去った
三浦春馬氏の場合はどうなんだろう?自殺とされているが本当なのか?
もし精神的に追い込まれていたとしても自殺は生命に対する冒涜で
罪深いこと。事実関係が分からないので何とも言えないがこの映画が
描いていたように生きることへの執着はなかったのか?が気になる。
役に真摯に向き合う姿勢が評価され、ファンからも愛されていたの
だから人々を失望させて欲しくなかった。
エンディングテーマ曲はサザンオールスターズの「蛍」。
余韻に浸れる終わり方だった。
本作もドリパスでとか。
羨ましい限りです。
ドリパスからメールが来ますが、チケット販売は殆ど東京→大阪•愛知→福岡ぐらい。
本作一人のパイロットの時の岡田准一の気持ちが、指導者となり若い人たちを戦地に送る立場となって持論を変えます。皆生きて帰るべき→戦争なんかするな!
飛行機を交換する時の気持ちを思うと、何とも言えないです。
貴殿のような見方、つまり、戦争礼賛、愛国主義礼賛 ではなく 戦争の理不尽さ無意味さを感じる 見方にど共感でございます😊。変に 特攻隊は素晴らしい的なこと言う方には反発を感じます。 共感でございますありがとうございました。【レビューはあげていません。すみません。】私も不覚にも少し井上真央あたりで泣きました。