「家族の映画として、イチオシです。」そして父になる ブッチマン2013さんの映画レビュー(感想・評価)
家族の映画として、イチオシです。
6歳になった子どもが、実は取り違えられた子だと知ったら。そんな事件を通して、子どもの愛し方を見つめ直す父親の話。
最近父親になった僕としては、とても入り込める作品で、久しぶりに家族を考えるいい映画に出会ったなあという感想です。これは子どもがいない人にはつまらないかもしれませんね。感情移入して、淡々と進む中で自分自身でも葛藤して見ると、すごく良い映画だって思えます。
わかりやすさのために大袈裟な対比になってますし、俳優の割り当ても対比が明確で、より入り込みやすい作りになっています。真木よう子は福山側かなあ…とも思いましたが、わざとですかね。どちらもお母さんは素晴らしいと思います。でも結果的に交換してしまうことになるのは、ダメですね。身を張って防がないと。
最終的に、どうなったんでしょうね。私としては元のままに戻る推しでしたが、一回交換して暮らしてしまってるから、正直ベースで両方の親を続ける、但し血のつながる親元で暮らす、という感じなんですかね。
福山も、けして初めから父になれてなかったわけではなくて、終始一貫して、子どもを愛しているのは感じました。カメラを見たときの涙が証明しています。だからこそ、慶太くんもいい子で頑張ってるんだって。そこが救いですね、それすらない父親も世の中にはいて、片方がそうだときっとまた全然違う話になりますね。ビジネスライクをやめる、ってのが福山の成長ですかね。
後は、まさかの故意の交換でしたが、あの助産師には罰を受けてほしい。夫の連れ子がお母さんを守るシーンも印象的でしたが、その身勝手さと与える影響の大きさに対して、何らかの罰を与えたいと思いました。
見終わってスヤスヤ眠る子の顔を見て、明日からも愛していこうと誓うのでした、いい映画だった!