「さすがの是枝クオリティ」そして父になる ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
さすがの是枝クオリティ
「横道世之介」が今年のダントツと思っていたところに、大人の貫禄が登場。とはいえもう是枝監督の新作はネタを聞くだけでドキドキ感はまったくないので正直観るかどうか迷ったけど、観れば観たで破綻のない堂々とした映画でした。淡い色、淡い音楽、力を抜いた芝居、こどもたちの自然な振る舞い、、、
いなくなった子供の痕跡、それは死んだ人のようで、幽霊のようで、そこが泣き所ということもしっかり理解されている。あと淡くはあるが、両夫婦のここまでかというコントラスト。福山一家のザ・東京ハイセンスの描き方が画一的ではあるけど、こういう東京の表情をしっかり描く映画は東宝デート映画などでは鼻くそ程も期待できないので、まあ、観てよかったな、と。熟練すぎてなんかつまらなくはあるが……
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