アフター・アース : 特集
“SF映画史の常識を覆す設定”&“ウィル・スミス主演SF”
「アフター・アース」は《映画ファンが見逃せない条件》に満ちた注目のSF超大作だ!
人類が去って1000年後の地球を舞台に、究極のサバイバルが描かれる「アフター・アース」が6月21日に公開される。「幸せのちから」から7年を経て、ウィル・スミスとジェイデン・スミス父子が再共演を果たす同作は、これまでのSF映画とは一体なにが異なるのか?

■これまでの「SF映画」とは明らかに違う!
異なるからこそ見逃せない、“超”SFの世界「アフター・アース」!

宇宙空間や未来世界など、クリエイターたちのイマジネーションあふれる“現実ではお目にかかれない”世界がスクリーンいっぱいに広がる「SF映画」は、まさに映画の“花形ジャンル”。「2001年宇宙の旅」「未知との遭遇」「スター・ウォーズ」といったかつての傑作群はもちろん、「エイリアン」や「マトリックス」、「メン・イン・ブラック」「トランスフォーマー」など、今なお観客を魅了する一大イベント・ジャンルとして高い人気を誇っている。
そのSFにかつてないアプローチで挑むのが、ウィル・スミスが愛息ジェイデンとの親子共演を果たすために原案・製作も務めた最新主演作「アフター・アース」。人類が地球を離れて別の惑星に移住してから1000年後=3072年という未来世界で描かれる物語は、数々のSF映画とは明らかに異なる設定に満ちている。これまでのSFとは違うからこそ浮かび上がる、「アフター・アース」の「“超”SFの世界」を決して見逃してはならないのだ。
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
これまでのSF映画といえば、「2001年宇宙の旅」「スター・トレック」「コンタクト」など、そのほとんどが“地球から外宇宙へ”向かっていく物語だった(「エイリアン」はずっと外宇宙が舞台であり、「猿の惑星」ではトリッキーな結末が用意されているが、あくまでも地球は“出発してきた母星”として位置付けられている)。だが「アフター・アース」では、人類が地球を離れてすでに1000年が経過し、地球は、主人公たちが不時着する“未知なる惑星”として登場するのだ。
人類は悪化の一途をたどる環境破壊から地球を捨て、2072年に6艦の箱船によって惑星ノヴァ・プライムへと移住を果たす。この出来事を元年とする地球後暦“アフター・アース(A.E.)”こそが、タイトルが持つ意味。地球後暦1000年、人類が“外宇宙から地球へ”というベクトルは、これまでのSFが描いてこなかったまったく逆のストーリー構成なのだ。
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地球上の描写も、これまでのSF映画とは大きく異なる。“未来の地球”といえば、「ブレードランナー」が生み出し、「マトリックス」「12モンキーズ」でも描かれた“荒廃した地球”(または「マッドマックス」シリーズのような砂漠化が進んだ地球)がイメージされることが多いが、「アフター・アース」に登場する地球は、森林が地表を包み、野生動物がかっ歩する生命力に満ちた状況なのだ。
予告編ではウィル・スミス演じるサイファによって、地球環境とそこに生息する生き物たちすべてが「人類を抹消するために進化した」と告げられるが、その理由は現在のところ不明。サイファとその息子のキタイ(ジェイデン・スミス)が宇宙船の不時着で生き残るものの、動けるのはキタイひとり。無線でサイファのバックアップを受けながら、キタイが100キロ離れた先へ救難信号の発信器を探しに行くというアドベンチャーが描かれる。はるか未来が舞台ながら、大自然を相手にしたサバイバルが描かれるのが逆説的で興味深い。
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
「エイリアン」「プレデター」ほか、SF映画といえばクリーチャーの登場が華だが、そこは今作も外していない。だが、そのクリーチャーの持つ性質が、これまでに登場してきたものとは大きく異なっている。
それは、「人間の“恐怖”に反応する」という点。遺伝子操作によって生み出された生物兵器“アーサ”というクリーチャーが登場し、それは人間の恐怖を匂いとして感知し襲ってくるのである。「“危険”は実在するが、“恐怖心”は自分次第だ」というサイファのセリフは、まさにこのアーサの対処法を伝えるものと思われる。サイファは、己の恐怖心をコントロールし、アーサに感づかれない能力“ゴースト”を身に付けている伝説の戦士であり、今回の遠征の目的は、キタイほか若きレンジャーたちがゴーストを体得するための訓練だった。その訓練用のアーサもまた事故により、地球に放たれてしまっているのだ。サルの群れや、巨大な猛獣。大ワシなどに加えて、生物兵器のアーサという新たなタイプのクリーチャーに注目だ。
■ウィル・スミス×SFジャンル⇒大ヒットの確かな実績!
外れナシだから見逃せない《ウイル・スミス主演SF》最新作!

宇宙人の襲来やロボットの反乱など、数々の危機から“地球を救ってきた男”といえばウィル・スミスだが、「アフター・アース」では、その地球から命を脅かされるという、これまでとは逆の立場に陥る。スミスは主演だけではなく原案と製作も務めているが、こうしたアイディアは地球を守ってきた彼だからこそ、そして「幸せのちから」「ベスト・キッド」などを生んできたヒット・プロデューサーとしての嗅覚のたまものに違いない。
ラップ・ミュージシャンとして成功を収めた後、俳優業に進出。95年の「バッドボーイズ(1995)」で注目を集め、「インデペンデンス・デイ」でブレイクを果たしてからは、スミスとSFジャンルとの相性は抜群で、「メン・イン・ブラック」シリーズ、「アイ,ロボット」「アイ・アム・レジェンド」「ハンコック」は軒並み全米興収1億ドルをはるかに超える大ヒット。「ウィル・スミスのSF作品に外れナシ」という定説を作り上げているのだ。となれば、「アフター・アース」の大ヒットも濃厚。やはり、“見逃してはならないSF作品”ということになる。
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■こんな映画が好きな人に、「アフター・アース」を推奨!
「アフター・アース」は“こんな映画”が好きな人に最適! 自分の好みと重なると思ったら──劇場に急げ!
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“密林に包まれた異世界を探索する”という《SFアドベンチャー感》は「アバター」と共通している。
迫りくる数々の巨大な生き物に限られた武器と知恵で立ち向かい、同時に自らの“生”を実感していくというストーリーは、見る者にも同じ興奮と体験を提供するはずだ。
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「幸せのちから」の親子愛に感動した人は、本作でも強く描かれるサイファとキタイの父子の愛と絆、そして葛藤に注目だ。
「息子と共演したい」という願いからウィル・スミスが企画した作品ということだけあり、主人公親子の関係は、実際のウィル、ジェイデンの親子関係が投影されている。
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「2012」ほか、大スクリーンに相応しいスペクタクル映像が好きなら、宇宙空間で事故を起こして墜落する宇宙船のパニック映像や、人類にとって脅威と化した地球の描写に注目したい。
また、すでに人類が惑星ノヴァ・プライムに移住して1000年が経っている時代。同惑星の壮大な映像も映し出されるに違いない。
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本作では、ソニーの最新鋭4Kデジタルカメラが導入されており、これまでにない超細密な映像が実現していることでも話題。CGのクオリティや、森林など実写部分の表現力も格段に増しているのだ。
大自然やクリーチャーの美しさを、ネイチャードキュメンタリー的に堪能することも可能だろう。