「退屈しなかった」ハングリー・ラビット 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
退屈しなかった
最後まで飽きずに面白く見ていたんだけど、心に何も響くものがない映画だった。夫婦の絆が描かれていたのだが、お互いどのように魅力を感じているのか特に何も描かれていなく、それと同様に全ての登場人物がコマのように配置されているだけのように感じられた。物語の破綻がないのは、そこにのみ念入りに塗りつぶしただけなのではないかと思った。
性犯罪の恐怖も描いてないし、殺人に対する心の負い目も特に描かれていなかった。そう考えると心ない映画であった。
ちょっと面白かったのは、一般人のおじさんがニコラスケイジを殺しにやってくる場面だった。素人だからすぐ逆襲されて情報をペラペラしゃべっていた。そういった面を強調して、敵側の混乱なども面白く描いてくれたら人間くさくてよかったのではないだろうか。
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