劇場公開日 2012年9月28日

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「丁寧な語り口がイイ!!」ハンガー・ゲーム ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5丁寧な語り口がイイ!!

2012年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

ハリウッド版バトルロワイヤル!と紹介してしまえば少し大雑把かもしれませんが。
まその路線であることは間違いないですよね。
ただこっちのバトルロワイヤルはちょいとエモでウェットな展開に寄ってますけども。
つかこれ、向こうじゃ圧倒的な熱狂振りでもって大ヒット記録したらしいので、自分の色眼鏡も多少なりとも働こうというもので、どれどれ?吟味してやるか?みたいなw

で、観た感想ですが。うん。なかなか。悪くない。つか普通に面白いじゃん!というw

いや、本当面白かった。
語り口がなかなか丁寧なんですよ。
ま元々原作がそうなんでしょうけどね(読んでないのに云うのもアレですが)。
それにしたって導入部分です。素晴らしい。ハンガーゲームが始まるまでに結構な時間を割いてるんですよ。
主人公の女の子、カットニスちゃんの境遇、人となり、住んでる劣悪な環境。
主人公の相方となるピータの性格。
彼女たちを助け、プロデュースする大人たち。そして彼らの事情やその心情。
サブキャラ紹介にもハンガーゲーム名物司会者や番組プロデューサー、スポンサーという存在をバッチリ印象付けてくる。
そして諸悪の根源、不敵な大統領!という大ボスまで添えて。

導入部分に長い尺を使って、ここらの世界観をバッチリ掴ませて来るんですよね、受け手側に。
だからこその、いよいよ「ハンガーゲーム開始!」になって、何故彼女は?という主人公の行動や動機が生きてくるし、感情移入の移行がとてもスムーズ。

つかね、この手の映画。
ハンガーゲームという名目、バトロワ展開って何が起こっても今更サプライズって有り得ないでしょ?
“殺し合い”ってのはどうしたってショッキングになっちゃうもんだから。そこに重きを置きつつも、違う要素で物語転がすしかないみたいな。
だって、どうなってもね、主人公って生き残る訳じゃんw
そこをどう違う角度で描くのか!?という。
『どうエモーショナルにコトを進めるのか!?』に行くしかないでしょ。
ならば!もう丁寧なプロフィールを積み重ねるしかない!的な。

これがもう、本当バツグンに上手かったと思いますよ。
感心しきりです。丁寧ってのはいいことですよね。丁寧だから。

ハッピーハンガーゲーム!

ロロ・トマシ