「B級色がオイシイ娯楽作」ハンガー・ゲーム ソーヤさんの映画レビュー(感想・評価)
B級色がオイシイ娯楽作
最初にはっきりさせておくと、本作は、『バトル・ロワイヤル』とは全く別物と言っていいです。私も、鑑賞前はよく似たストーリーだと勝手に思い込んでましたが。
話の展開にいわゆる残酷描写や陰惨な感じは皆無。子ども同士で死闘を繰り広げるといっても、見た目「あ、生命力無さげ」って印象の子はアッサリ消えていくし、北野作品じゃないけど「悪ガキだなコノヤロー!」と思う子の末路も、やはり期待を裏切られません(笑)。
むしろ、観てて連想したのは『第9地区』『ディア・ハンター』『マトリックス』といった作品。画面を組み立てている「リアル感」や「肌触り」が似てるっていうか。
またヒロイン役のジェニファー・ローレンスは『ウィンターズ・ボーン』のキャラと相当かぶってるようにも思いました。
しかしドナルド・サザーランドがスクリーンに登場すると、ぐぐーんとB級色が濃厚に。『ウィンターズ・ボーン』みたいな灰色の重々しい空気は中和され、ほどよい按配になります(笑)。後味スッキリの娯楽作として、飽きさせずにラストまで引っ張ってってくれますよー。
あ、それから、レニクラことレニー・クラヴィッツが、『プレシャス』に続いてオイシイ役で出演しているのも見どころの一つですね。
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