「広島の被爆は人類の未来に大きく貢献するだろう」核の傷 肥田舜太郎医師と内部被曝 shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
広島の被爆は人類の未来に大きく貢献するだろう
映画「核の傷 肥田舜太郎医師と内部被曝」
(マーク・プティジャン監督)から。
「映画」というより、画像を使った「講演会」という感じ。
肥田先生自身の被ばく体験と、長い間、医師として、
被ばく者の治療と核廃絶運動に献身してきた話なので、
なにも映画にしなくても・・という感想がつきまとう。
今では、BOOKにも、DVDやCDが貼付されているし、
より多くの人に伝えたければ、映画はあまりに負担が多いから。
今回の気になる一言は、なるほど・・と思った視点。
「日本は、子どもたちに原爆はなぜ落とされたのかは教えない」
いつ、どこに落とされ、どれくらいの人が死んだか、という結果は
多くの資料に記されているが、どうして落とされたのか、
どうしてこの日・この時間だったのか、という大切な部分は、
あまり語られることはない。
それが「原爆の人体実験&ソビエトへの威嚇」であり、
「夏の暑い日、広島という都市で、一番、屋外に人がいる時間を調べ、
その結果を確かめてから落とした」とも言われている。
だから「8時15分に落とすことが大事」だったという説明は、
今までに聴いたことがなかった、ヒロシマへの原爆投下の裏側である。
もちろん、一方的に信じることもしないが、あり得るな、とも思う。
冒頭、アメリカに残されている記録に書かれている文面の紹介がある。
「広島の被爆は人類の未来に大きく貢献するだろう」
しかしながら、人類の未来に貢献しているだろうか、
戦争兵器「原爆」のかわりに、電気を生み出す「原発」を作って、
その結果、人類を絶滅の危機に追いやっている気さえする。
P.S.
実はこの映画、2006年、原子力発電を推進している、フランスで製作。
発せられたメッセージを私が読み間違えたのだろうか。(汗)