劇場公開日 2012年12月1日

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ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館 : 特集

2012年11月19日更新

イギリス発の傑作ゴシック・ホラー小説を、「ブラック・スワン」の製作者、「キック・アス」の脚本家、老舗ホラー・レーベルのコラボレーションで映画化。ダニエル・ラドクリフが、「ハリー・ポッター」シリーズ後の初主演作として合流した「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」(12月1日公開)の見どころに迫る。

「ブラック・スワン」製作者×「キック・アス」脚本家×英国ベストセラー小説
この冬最も怖い、映画ファン注目ゴシック・ホラーにラドクリフが挑む!!

ラジオドラマ、舞台劇にもなった英国ベストセラーがついに映画化! ラジオドラマ、舞台劇にもなった英国ベストセラーがついに映画化!

■ダニエル・ラドクリフまで巻き込んだ、
 「ウーマン・イン・ブラック」が誇る3つのポテンシャル

すでに続編製作も決定した正統ゴシック・ホラー すでに続編製作も決定した正統ゴシック・ホラー [拡大画像]

19世紀末のイギリスを舞台に、遺産整理のために沼沢地の島を訪れた若き弁護士が、謎の“黒衣の女”に翻弄され、やがて恐ろしい呪いの連鎖に巻き込まれていく「ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」は、ショッキングなスプラッター描写や猟奇的なシチュエーションに重きを置く近年のホラー映画の中では、“異端”と呼ぶのが相応しいかもしれない。だが、それは逆に、扇情的な描写には頼らず、美術や衣装、ロケーションこだわり、由緒正しきゴースト・ストーリー=伝統的なゴシック・ホラーを生み出した製作陣の自信のあらわれと入念な仕事ぶりそのものでもある。

とにかく、作品に関わった顔ぶれがすごい。映画ファンを自称する者ならそのほとんどが絶賛を送る「ブラック・スワン」と「キック・アス」から、それぞれプロデューサー(ブライアン・オリバー)と脚本家(ジェーン・ゴールドマン)が参加。83年に刊行されて以来、TVムービーやラジオドラマ、舞台劇にもなった傑作中の傑作ベストセラー「黒衣の女 ある亡霊の物語」を、古典的ホラーで知られる名門ハマー・フィルムとともに映画化したのだ。この組み合わせには、「ハリー・ポッター」卒業後のキャリアを模索していたダニエル・ラドクリフも大注目。ここに、良質の題材、製作陣、出演者のすべてが揃った注目ゴシック・ホラーが誕生したのだ。


優秀なスタッフ陣による映像美に注目 優秀なスタッフ陣による映像美に注目 [拡大画像]

 「ブラック・スワン」「キック・アス」を手掛けた
 クリエイターたちが総結集!

本作の製作を務めたのは、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞作品賞にノミネートされた「ブラック・スワン」のブライアン・オリバー。「キック・アス」「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の注目の脚本家ジェーン・ゴールドマンが、高い人気を誇る原作小説によりエモーショナルな息吹を吹き込み、脚色を果たした。撮影監督、美術スタッフに、ダニー・ボイル監督組、ガイ・リッチー監督組のメンバーが名を連ねているのも見逃せない。


19世紀の英国郊外を舞台に描かれる惨劇 19世紀の英国郊外を舞台に描かれる惨劇 [拡大画像]

 イギリス屈指のゴシック・ホラー小説
 待望の映画化!

原作は、権威あるサマセット・モーム賞やウィットブレッド賞などに輝く現代イギリスの人気作家スーザン・ヒルが83年に刊行した「黒衣の女 ある亡霊の物語」。出版されるとまたたく間にベストセラーとなった同作は、すぐにTV映画化され、ラジオドラマ化を経て舞台劇としても上演。現在もなお、23年間にもおよぶロングランを続けている人気作だ。洗練と格調高さを醸す内容は、まさにイギリスが誇る伝統的ゴシック・ホラーといえるだろう。


メインストリームに復帰した老舗プロが魅せる メインストリームに復帰した老舗プロが魅せる [拡大画像]

 復活を果たしたホラーの老舗プロダクション
 “ハマー・フィルム”製作!

ハマー・フィルムという名を聞いて反応するのは、かなりのホラー・ファン。ピーター・カッシングクリストファー・リーを擁し、50年代後半から70年代にかけてドラキュラやフランケンシュタインなどの古典的ホラーで一世を風靡した老舗ホラー・プロダクションなのだ。だが、話は過去の栄光だけではない。10年にクロエ・モレッツ主演「モールス」で26年ぶりにメインストリームに復帰。次々と新作を発表し、完全復活を果たしたのだ。



■ヒットメーカー、ラドクリフが語る──「ハリー・ポッター」の次に本作を選んだ理由

ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館」でラドクリフが演じるのは、息子の出産とともに愛する妻を失った弁護士アーサー・キップス。この世にはもういない妻の存在に囚われながら、“黒衣の女”の忌わしき過去を暴いていくことになる。

「緊迫感あふれる古典的なサスペンス」にこだわった 「緊迫感あふれる古典的なサスペンス」にこだわった [拡大画像]

ラドクリフが本作への出演を決めたのは、やはり「ハリー・ポッター」シリーズを終えての心境の変化が大きかった様子。「(心境の変化は)すごく感じているね。そもそも大抵の人にとって、18から25歳くらいっていうのは、人間的な成長も含め、大きな過渡期になる年頃だと思うんだ」と心情を明かし、「さまざまなタイプの作品を通して、より多くの人々と仕事をすることで、自分の強みや得意なものが自然と分かってくるし、周りを信頼して思い切った挑戦が出来るような気がするんだ」と語っている。「ウーマン・イン・ブラック」出演の直前には、舞台でミュージカルに挑戦しており、そうした経験がゴシック・ホラーへの出演=思い切った挑戦へとつながったのは間違いないだろう。

イギリスの伝統的かつ由緒ある人気小説の映画化には、本人もかなりの思い入れがあった。「僕も監督も“ハリウッドによる映画化”というだけの薄っぺらいものにはしたくないと思っていたし、特に監督は今時のありきたりなスラッシャーホラーのような作品ではなく、観客をドキドキハラハラさせるような、緊迫感あふれる古典的なサスペンス映画にすることにこだわっていた」と語る。

そして、歴史あるハマー・フィルムへも「イギリスが誇る伝統として、この国の映画産業に大きなインパクトを与えた老舗レーベルだし、その一部になれて心から誇りに思っている」と、リスペクトを忘れてはいない。

「演じ甲斐があるとワクワクしていた」というシーンは「監督の見事な演出のおかげで、緊迫感あふれるすばらしいシークエンスに仕上がったし、とても満足している」と言う。そして「狙い通りの見事な作品に仕上がったと思っている」とも。

結果、「ウーマン・イン・ブラック」は全米ボックスオフィスで初登場第2位を記録。世界中で1億2000万ドル以上の興収を叩き出し、続編の製作も早々と決定した。ラドクリフの選択は、間違いではなかったのだ。


■映画評論家が解き明かす、伝統的ゴシック・ホラーとしての実力
 “なぜ、「ウーマン・イン・ブラック」は血を流さないのに恐いのか?”

「ウーマン・イン・ブラック」が持つ“ホラー映画”としての実力を、映画評論家・森山京子氏が解説。本作の高いクオリティの秘密を解き明かす。

 ファーストシーンから、この映画の美しい怖さにクラクラしてしまった。ままごと遊びをしている3人の可愛い少女が、夢遊病にかかったように突然窓から飛び降りるのだ。その直前に少女たちが見たのは何だったのだろう。少女が消えた窓の外に広がる白い空。その白いモヤの中で取り交わされる結婚指輪。純白のウェディングドレスに身を包んだ花嫁に、「ウーマン・イン・ブラック」のタイトルが浮かび上がる。この花嫁は誰? 黒衣の女? 映像が美しいからこそ余計に謎めいていて怖い。

 主人公アーサー(ダニエル・ラドクリフ)の幼い息子が、出張するパパに見せる絵日記にもドキッとさせられる。今日(火曜日)と週末の金曜日は絵があるのに、水・木の2日間は空白。ということは、この2日の間に何か良くないことが起こるのでは?と、悲劇の予感に襲われるのだ。

 その悲劇の気配と、謎めいて美しい映像こそが、この映画の怖さの発信源だ。荒れ野を走る夜汽車。モンサンミッシェルのように水の中に孤立する古い洋館。クラシックな家具や人形。燭台が並ぶ長い廊下。
振り返った瞬間に目の前を走りすぎる黒い影。ホラー映画で怖いものを見た時はキャッと目を瞑ってしまうものだが、今回は逆。影の正体を確かめたくて思わず目を凝らしてしまい、結果、黒衣の女の存在を感じてゾゾッとしてしまうのだ。直接怖いものを見せるのではなく、怖い存在を暗示するという演出はホラー映画の中でも上級のテクニック。その最たるものがアーサーに霊媒能力があるのではという仄めかしだ。

 アーサー自身が黒衣の女を呼び寄せているのでは? それを思うと、悲劇から逃れられない彼の運命が胸にこたえて、恐怖を越えた悲しみを感じてしまった。

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自然に動き出すロッキングチェア、迫りくる暗闇……そして! 主人公アーサーが洋館“イールマーシュの館”で体験する恐怖を、特別動画で目撃せよ!


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