プラチナデータのレビュー・感想・評価
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発言に気をつけてほしい。
映画館でバンバンCMをうたれていて、原作は東野圭吾。
これは、面白そうと思っていたら、
ニノと大友(監督)が試写会でネタバレしやがった。
なるべく情報を入れずに見たい人間もいるので、
オチに関係するネタばらしはヒントレベルでもやめてくださいマジで。
なんだよ、学者タイプって。知ったことないわ。
こんな萎えた状態で新作映画を見たのは初めてでした。
前半ハラハラ後半ダラダラ
格好つけた言い方をすると
前半は「マイノリティリポート」と「ボーンアイデンティティ」をあわせたようなSF感と逃走劇を楽しめます。(大げさです)
後半は、ただただつまらないです。
日本人が作った映画だな、という印象です。
登場人物たちの感情的なお話で大半が使われます。過去の悲しい出来事や犯罪に至る経緯などが話されるため、決してバカには出来ないけど神経を使わせるシーンがあまりにも長く続きます。私は時折目をつぶって音だけ聞くようにしていました。
希望としてはプラチナデータにまつわる”暗号”や”なぞ”を増やしたり、逃走劇のバラエティーを増やしたり、つまり主人公の頭の良さが分かるシーンを増やして欲しかったです。(インタビューを見ると逃走アクションに関しては意図があって少なめにされているようですね)
出演者はすばらしい俳優さん方です。そして監督は私の好きな「ハゲタカ」や「龍馬伝」を作られた方のようです。そのため少し残念でした。
私の勝手な推測です。
監督は上記のような作品を作った”ヒットメーカー”、原作者は”売れっ子”の東野さんのため、少々つまらないなと思っても周りの制作者たちがストップをかけられなかったのではないか。です。
加えて二宮さん
とても好きな方です。ダンスも演技もバラエティも出来てすごい方だと思います。しかしこの役には合っていなかったように思いました。原作を読んではいないのですが、30代くらいの方がされた方が良いんじゃないか、と鑑賞中感じました。少年の面影があるので気になりました。(良い意味で若くて奇麗)
逃走劇は勢いがあって似合っていました。
豊川さんは渋い
以上です。
一観客の感想です。
少々上から目線ですがご容赦ください。
観れば観るほど面白くなる映画
この作品、ミステリー映画としてとても良くできていると思います。
少なくとも私は楽しめました!!
何というか、作品への理解度に比例してどんどん面白くなるというか。。観れば観るほど新しい発見があって、それについて考えられるスルメ映画だと思います。
ただ、1回目で全部の伏線をひろい真相に辿り着くのはちょっと難しいと思います。それが出来た人は本当に凄い!!犯人は明らかにされますが、それをそのまま受け止めてしまうと捻りがない、つまんないとの感想になるのかも。。キーワードはやはりFN13ですね。。それについて見逃さないように観れば1回でもある矛盾に気付き、自分で推理できて真相に辿り着けるかも!!?私は2回目で1回目気付かなかった伏線に気付く事が出来て、そこからぐんと謎解きが楽しくなりました。
大友監督も言っていましたが、この映画にはたくさんの伏線がちらばめてあります。それをどれだけ拾えて自分で推理出来るかがこの作品を楽しめるか楽しめないかに大きく影響してくるような気がします。
よくよく考えたらミステリー映画に人間ドラマ、そしてこの豪華キャストと本当に贅沢な作品だなぁと思いました。
システムも映画も完璧ではなかった
“プラチナデータ”と呼ばれるDNA捜査の導入で犯罪摘発率がほぼ100%となった日本。
ある殺人事件が起こり、“プラチナデータ”が断定した犯人は、システムの開発者、神楽だった。
無実を訴え逃げる神楽。
やがて“プラチナデータ”に隠された衝撃の真実が明らかに。そして真犯人は…?
東野圭吾の小説の映画化。
まるでハリウッド映画のような題材。
日本映画にもスケールが出て来た。
とは言え、アクション面ではまだ見劣りする。
そこは、ドラマ面でカバー。
“プラチナデータ”の真相、真犯人、神楽の秘められた過去…。
最後まで飽きずに楽しめるサスペンス・エンターテイメント。
現在もDNAによる犯人の特定は導入されている。
DNAはその人間を成すもので、最大の決め手となる。
しかし、一人一人のDNAがデータ化されるとなれば話はまた別。
個人情報漏洩どころではない、究極の管理社会。
それはもはや脅威であり恐怖だ。
運営側に思惑が無くならない限り、システムの導入は永遠に不可能だろう。絶対に。
一応これは映画の話。
だが、DNAに束縛されて何もかも固定化されるのはご免だ。
ヒトの意思はDNAを凌駕すると信じたい。
二宮和也は複雑な役柄を熱演。
杏、水原希子らフレッシュな女優が華を添える。
若者ウケしそうな面々の中で、豊川悦司が場を引き締める。
上々のエンターテイメントだったが、この映画には致命的なミスが。
それは、予告編。
話の肝でもある神楽が○○○○という事をネタバレしちゃっている。
真犯人も、消去法や中盤までの展開で、アノ人だろうと大方予想ついてしまう。
完璧ではない“プラチナデータ”に因んで、映画も完璧ではないという事で(笑)
余談だが…
映画内の場所を示すスーパーが、英語と日本語の両方で表示されるが、わざわざ訳すくらいなら日本語だけでイイじゃん、と思ってしまった。
つまらん
つまんない!
初日に観たんでした。映画館内の客層は老若男女。
終わった後の通路をみんな黙々と歩いて出たよ。
っていうくらいのア〜ぁなカンジ。
イイ映画の後って知らない人とも、目が合うと「ネッ」ってなるでしょ?
誰とも目を合わせたくないって思いながら帰りました。
映画のせいだけでなく原作本も読んで言えるのは、そもそもこの話、二重人格の事を早くに明らかにしすぎってこと。
そして、その割には何故か人格が入れ替わる瞬間のシーンが出て来ない。
だから主人公の苦悩や焦りに同調出来ない。異常性にドキドキ出来ない。
むしろ犯人も、第二人格の主人公だった方が納得がいったよ。
同じ作家の容疑者X〜は、原作を更に拡げるような映画の出来映えだったっけ。
そう思うと残念な映画でした
雰囲気近未来
+二宮和也映画かな。
でも商業的には大成功でしょうね。
青味のある画面作りに、白っぽさを加えて白昼夢っぽく。
食事などの生活感があるシーンは一切出さずに、近未来感を作り上げる。これは成功していました。
監視システムはまるで海外ドラマの『person of interest』みたい!!
日本映画もまだまだやるなあ、と感心しました。(ちょっとシステムが似通いすぎてるけど)
たまにピントが甘く、前の人物も後ろの人物も少しぼけているシーンがありましたが、演出でしょうか。
だけど、セリフ回しが残念。一つ一つは悪くないのに、言葉の流れがくさい。
日本語にはもっと良い流れと単語があるのに、
どうしてこんなチョイスのこんなむず痒い台詞を聞かされてるんだろ
という気になって集中出来なかったです。
序盤はまだマシだったのですけど段々酷くなってきて、最後一番重要なラストシーン。
はあ、よくある二時間サスペンスドラマの焼き直しみたいなセリフ・・・。
冷めます、残念。
あと、ストーリーの核である二重人格という設定が映えてない。
予告で大々的に取り上げられていましたから、『二重人格』なのは知っていました。
はっきり言って劇中の核となる事を予告で知らせるのって卑怯です。
予告と本編を切り離して考えれば、余りにも簡単かつ唐突に二重人格という事が告げられ、現実の重みが0。
日常の生活が描写されないんなら二重人格という設定も映えません。
だって普段の姿からかけ離れた自分がいるという点が
もっとも二重人格設定のワクワク感を引き出してくれるというか。
普段がどんな人物なのか、をもっと具体的に知らないと
初対面の人が二重人格だった時みたいに「あ、二重人格なの。へー」で済ませちゃいます。
神楽が素性がうかがえないミステリアスな人物でいきたかったからか、
二重人格が『劇中で』判明するまで神楽の人柄が分かるシーンがほぼなかったのが、逆効果。
ストーリーも雑把。
神楽に寄って話を展開させるのか、それとも浅間に寄って話を展開させるのか、展開がブレブレです。
最初は浅間で、次に神楽に寄ったかと思ったらまた浅間に戻って、その間に各ヒロインたちの暗躍が入って・・・
シーンや演出もブツ切れの印象。
色々とまあ、あったものの、あっさりした話になった感じ。
東野圭吾ってだけで映画化はちょっともういいかな・・・。
あと急に小声で「プラチナデータ」と言うのは、真面目なシーンなはずなのに、あれ面白くなってるじゃん。
プラチナ女優たち。
東野圭吾の原作は読んでいない。けど、
彼の作品は映画化されても面白いので、楽しみにしていた。
観終えた感想は…ふーん、なるほどねぇ。という感じで、
スッキリ爽快というのでもないし、意味が分からないでもないし、
可も不可もなく…ってこんな感じなのかしら。の類に落ち着いた。
ネタバレしていいのか?と思ったけど、主人公が二重人格であると
いうのはどこでも堂々と書かれているので、いいんだろうと思う。
真犯人はその分裂した人格の方なのか、はたまた他にいるのか?
DNA検索システムが割り出した犯人は、それを作った本人だった。
わ~!如何にも推理小説に出てきそうなこのプロット。
というわけで、冒頭~神楽が逃げまくる辺り、まではまずまず。
ただ個人的には、この天才科学者を演じる二宮和也が、どうしても
そう見えなくて(演技はいいとして顔つきが幼いせいか)入り込めず。
相手役のトヨエツがあまりに渋い顔と演技のため、余計に落差が
目立ってしまったというか…まぁ、科学者も若ければああいう顔を
しているのだろうと思うことにして、気にしないで観ていくことに…
今回、女優陣がなんだか面白い立ち位置で目立ってましたねぇ。
杏はスパイのくせしてずいぶん目立っているし、水原希子は特殊
メイク?で目立っているし、あとは鈴木保奈美だ、以前どこかで
彼女が役を得る時、ある意味主役級の役でないと承知しない。と
いうのを読んでいて、今作を観て、はぁ~そうきましたか。と思った。
良い悪いのレベルを超えて、脇が目立ちすぎ(爆)
これでは二重人格の主人公神楽が、なんか女たちにやり込められて
しまった感が強く、傍で見守りながら救いの手を出そうとする浅間
(トヨエツ)まで、変な感じで封じ込める演出になってしまっている。
原作でどこまで彼らが絡んでくるのかは知らないけど、
もう一人の人格リュウがあまり出てこないので(出さないのかしら)
後半の何やらラブストーリー的な部分でエ?という間延びの余韻…
まぁ好き好きなんだけど、あんまりスッキリしない展開でしたねぇ。
結局「プラチナデータ」ってのは、それでしたか。
こんな検索システムが導入されて国家レベルで扱われるということは
つまり、どうしても、そこに繋がっちゃうんだ、全然驚きがない。
あーまたか。結局それかよ。と昨今のドラマ的な解明にややうんざり。
いちばん面白かったのは、少し前に公開されたとある洋画と同じく
「視点を変えてみましょう」という名目で、神楽を暴いたあたりかな。
主人公の存在そのものを、浅間が解き明かしていくクライマックス。
このラストに落ち着くまでこんなに時間がかかったか。というくらい
連続殺人が行われ、不可解な犯人の動機と合わせても、スッキリせず。
DNA鑑定に委ねられたあらゆる捜査や特定情報は、もちろん精密だと
疑いはしないけど、果たしてこれで「完璧」とはいえないと思う。
それだけで人間の総てが分かって堪るか。は誰もが思うことでしょう。
(個人情報保護だって、かなり厳密保管されながら漏れ続けているしね)
二宮くんファンのための作品
後半が 面白かったです ☆=
原作を 読んでいない方で、
二宮君ファンの方のための作品、、という印象でした♪
DNA のシステムや キャラクターは魅力的なのだけれど、
人間味に 欠けていて、いまいち伝わってこないのが残念★。。
よく、、すごく上手な作家さんの小説は
映画にしにくい というけれど。。
アイデアだけお借りして、、のつもりで見れば、
それなりに 楽しめる作品かと思います。 m--m
なんだかなぁ。
原作の存在を知らなかったが、おそらく原作を買って読んだ方が金銭的にも時間的にも有意義だっただろう。
唯一といってもよい面白かったところは監視カメラシステム。ただそれも一瞬で断片的。
なぜそんなところで逮捕?なぜそこに監視カメラがないの?など細かい点を挙げれば枚挙に暇がないが、特に気になった点は2つ。
1つは主演の二宮。私には今回の役柄に二宮では容姿が幼いと感じた。顔、背、声ともに他の役者の中で浮いているように思えた。演技力は別として。
2つは英語。作中の「警察庁」の上に英語でNational Police Agencyと書かれてあるなど、それいる?と何度思ったことだろう。また研究所などに設置されているスクリーンやタブレットも表示されているのは英語のみ。確信は全くないがそれらが使用されている場面で欧米の外国人風の役者は見られなかったし、仮にいたとしてもその他大勢の日本人のオッサンたちは全員あんな専門的な英語を理解できているわけ?と感じざるを得なかった。それなのに映画の画面上には当然だが鑑賞者のために日本語字幕が出ている。監督は英語が洗練されていてカッコイイとか中学生みたいな考えを持っているのか?初めから日本語の漢字を使えよと言いたい。個人的にはその方がカッコイイと思うのだが。
いろいろ書いたがこんな評価になったのは単にストーリーが面白くなかったから。ええっ、そうだったの?といったものは殆どなし。原作とは全く違うといった意見もあることだしやはり原作を読んでみるとしよう。作者が作者だし映画より面白いに違いない。
保奈美さん、もっと迫力出して〜
原作とまったく違う
これから見ようとしている方は原作を見ずにみたほうが楽しめるかと思います。
まず主要人物が違います。
原作では出てきたとある人物がまったく出てきません。
真犯人の性別が違います。
オチがまったく違います。
映画としてはカーチェイスなどの迫力あるシーンがあり見ごたえがあったかもしれませんが、それもありません。
原作をみてなければ楽しめたのでしょうが、やはり原作のほうが丁寧に描かれており、世界観をもっと明確にしているように感じます。
ちょっと説明不足ですかね
役者さんの演技はとてもよかったと思います。
原作とは内容が変わっていますが、結構、面白い映画に仕上がっています。
東野圭吾の同名の小説が原作。元々、原作の小説は映画化を前提に作られており、今回、そのそもそもの目的が達成されたことになる。
原作は読んでいたんですが、結構前なので実はストーリーはうろ覚え。“プラチナデータ”の意味だけは覚えていましたが。うろ覚えでも、今回の映画とは、かなり違う筋だった様な気がはします。映像作品としては、今回の方が良いんですかね?
二宮和也が主演である為か、若い女の子が多いです。で、その二宮和也ですが、やっぱり芸達者。『硫黄島からの手紙』でクリント・イーストウッドに“天才”と言わしめただけのことはあります。日本でも、倉本聰お気に入りですからね。バラエティの時の雰囲気とは、全然違います。
それと芸達者ぶりをあらためて示したもう一人は、杏。元々モデルの人って、梨花を筆頭に、バラエティの時とショーの時で雰囲気が一変する人が多いですが、彼女もそう言う人ですね。そして、バラエティ、ショーの他、、そのレパートリー(?)に演技も加わっています。今回も、中々素晴らしかったです。
そして全体を締めるのが、トヨエツこと豊川悦司。渋いねぇ。ただ今回は、その渋さは必ずしも活かされていないかも。
それにしても、こんなDNA捜査がまかり通ったら、警察国家 or ビッグブラザーもいいところですよね。そういう意味では、この作品は、そう言う警察国家 or への警鐘なのかも。
反権力へのメッセージ
映画館での予告編を見ていた時には、二宮君は役に合わないのでは・・・と思っていた。
けれど、見終わった時には、割としっくりときた。
原作は既読だけど、内容についてはすっかり忘れていた。
全国民のDNAデータという、とんでもない個人データ。
それを政府が掌握し、犯罪者摘発に活かそうというもの。
個人情報物では、「ガタカ」が秀逸な作品だったけれど、これは「ガタカ」と進む方向が違う。
経験や直感を信じる現場主義(事件は現場で起きているんだ!を思い出すわ)の浅間警部補。
そんな彼の視点から話は進むので、わかりやすい。
行き過ぎな管理社会、科学捜査、街中の防犯カメラの存在などを、鮮やかに表してくれる。
反権力メッセージがわかりやすく、ついつい浅間警部補に肩入れしてしまう。
カーチェイスなどのアクションも派手すぎず配置良く、大友監督らしさを感じた。
見終わった時に、≪あ~、そうだった。原作はこんなんだったな~。≫と思い出してきた。
でも、≪その割には、肝心なところをもっと視覚的に描いてくれても良かったのでは≫と思った。
東野さんの作品が、続々と映画化。
次回作「真夏の方程式」も既読だけど、すっかり忘れているわ。
サスペンス物だし、その方が良いかもね~。
惜しいかな
東野圭吾作品
初めてレビューを書きます。
公開初日に観に行きました。
プラチナデータは原作を読んだことがありません。映画を見る前にあらすじを見たりもしません。なので神楽という人が主人公だということしか知りませんでした。
DNAから全てが分かってしまう世界。それの責任者である神楽。ある日、そのほかの事件と同じ手口で殺されてしまう兄妹。すごくリアルな殺害シーンが印象的でした。
天才数学者であるサキの爪のDNAを鑑定した神楽。その結果、自分がモニターに映し出されてしまった。推理能力がないので、私はすごく驚きました。その地点でそれから先の話を推測することが出来ませんでした。
二重人格者であることが分かった神楽。リュウの記憶が時々フラッシュバックされる神楽。リュウに問いかける神楽。二宮くんの神楽とリュウの切り替えに驚かされました。神楽とリュウはまるで別人。サキのことを話すリュウの姿も印象的です。サキが素数を書いているシーン、リュウを慰めるようにギュッとするシーン。サキは話していませんが、サキの思いが伝わってきた気がしました。
二回観た中でここまでに書いたシーンがとても印象的です。
ラストシーンは本当にびっくりしました。すごく怖くて悲しかったです。人間の欲望というものは恐ろしものだと思いました。
監督が言っていたように、細かいところまでいろいろな工夫がされていたので、何度観てもまた違った発見があると思います。
久しぶりに観た後にたくさん考えました。もう一度観たいです。少し難しかったですが、すごく良い映画でした。
原作も読んでみたくなりました。
日本映画の真骨頂
良い出来ですが・・・原作での補修が必要
「国民皆DNA制度」とでも言うべきシステムが稼動するある時代を舞台にしたサスペンスものです(原作者はきっと、「ガンダムSEED Destiny」から着想を得たに違いない、と見ながら思ってしまうオチでした)。
システムをくみ上げた立役者であり、第一人者である主人公が、ある日そのシステムによって殺人犯と告げられてしまう。何が起こっているのか、を突き止める逃避行が始まる。
という、定番なストーリー展開で安心して見ていられます。
本作のキャスティングは良い感じで、メイン級の二宮・豊川・杏・そして水原希子とスクリーンに映えてくれて見ていて楽しめました。
画づくりも丁寧にされていて、セット一つ一つも破綻無く組まれているな~と感心してました。最後まできちんと集中してみることの出来る、十二分に及第点の良作とは思います。
残念といえば、上映時間を考えると小説のエッセンス全ては表現できない原作付き映画の共通の悩みでもあるのですが、筋が通らない・腑に落ちない点があって、エンディングを迎えてもすっきりしない「もやもや」感が残ってしまったことでしょうか。
仕方ないとはいつも思うのですが、原作を読んでスッキリしたいと思います。
以下ネタバレ含みで、気になった点を羅列しますと・・・
○自分が二重人格と分かっていたのに、DNAで全てが分かると考えている当初の主人公の価値観の矛盾(このため、最後の場面での母たる人へ向けた主人公のセリフが重みを失ってしまった)
○たかが一研究者が、仮にも諜報員クラスの人間の動向を把握して手際よく始末できたこと
○遺伝子の選別をしたい、という欲望と、真のプラチナデータを作る必要性が繋がらない
などなど。でも、良い出来と思いますよ。
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