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銃声とともに死者の顔・・・それが微妙に変化するオープニング。なぜだかデジャブなのですが、自分が死んだらデジャブも起こらないだろうし、誰の顔なのか・・・最初から謎です。さらに登場人物がいきなり大勢。カン・ソンジュ刑事(コ・ス)と交通番組リポーターのソ・ユジン(ソン・ジヒョ)に、ヤクザっぽい麻薬取引グループと若いチンピラグループ、それに横領した嫌疑をかけられた老練オ刑事と同僚刑事。さらにユジンにはネットでの写真同好会のハンドルネームまで持っている。すでに混乱状態・・・
クライムサスペンスやデジャブに絡んだSFっぽい内容よりも、カーチェイスシーンとクラッシュシーンが圧巻なのです。韓国でもこれだけ派手なことができるんだと感心してしまいました。特に高速道路(?)を逆走するシーンでは足が突っ張りそうになったくらい。前列にも観客がいたら迷惑かけたのかもしれませんが、映画館はガラガラでした・・・
最初はユジンがチンピラから大事なものを受け取るのですが、それを奪おうとするヤクザ。観終わった後で冷静に考えても、それがデジタル媒体なんだからコピーすることもできたのに・・・などとツッコミどころも多数存在。裏で指示していた者がいるために、チンピラ側も警察側もかなり混乱し、観客も混乱に陥ったことでしょう。
会ったことがある、このシーンは見たことがある、聞いたことがある等々のデジャブを感じるユジンでしたが、タイムスリップというよりは単なる予知能力のように思えました。時間が前後する浮遊感は感じられず、それよりも、同時進行の携帯のやり取りや、携帯のGPSによる捜査のほうが面白いのです。拳銃の弾を抜いておいて自殺を阻止するとか、小技の伏線も利いていました。
なんだかんだいっても、SFファンをも満足させるような面白いストーリーではなかったのですが、最後に活躍する車がマイカーと同じセリカだったので思わず加点・・・
【2007年9月映画館にて】韓流シネマ・フェスティバル