グランド・マスターのレビュー・感想・評価
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映像の美しさを求めたのか、カンフーシーンにスローモーションとカット...
映像の美しさを求めたのか、カンフーシーンにスローモーションとカットを多用して、退屈な映画になってしまってる。雨の中のシーンはかっこいいとは思うけど、もっとアクションにも力を入れてほしかった。
もともとカンフーとるような映画監督じゃないとしても、もう少し面白く見える工夫をしてほしい。ストーリーも、浅くて、
ドニーイップマンと比べたくないが、あちらのほうが数倍おもしろい
カーウァイによる自身へのオマージュか
ウォン・カーウァイ監督による初めてのカンフー映画。
表面的にはカンフー映画なのだけれど、物語の本筋はこれまでのカーウァイ作品と同じく愛と邂逅。
いくつかのシーン、音楽の使い方で、過去のカーウァイの映画をほうふつとさせるものがあった。
とくに、トニー・レオンが妻の脚をマッサージするシーン。「恋する惑星」でも、彼はフェイ・ウォンのふくらはぎをやさしく揉んでいた。
そして、チャイナドレスに身を包んだチャン・ツィイーが優雅に歩くシーンとそのBGMは、「花様年華」を思い出させる。また、ツィイーが壁に向かって何かを言っているシーンも、同作でトニー・レオンが木の穴に向かって秘密を語るシーンと重なる。
カーウァイは、アイデアの枯渇を自覚して、過去の作品からの引用を決め込んだのか。それとも、自作の引用で一本の映画が作れるほどに、自分はもう巨匠、あるいは名匠と呼ぶにふさわしい映画監督なのだという宣言なのか。
そのどちらにしても、これからも新しいジャンルに挑戦して、カーウァイ風味の作品を撮り続けて欲しい。
老いたりウォンカーウァイ、ただのオナニー映画に・・
ただの自己満足オナニー映画になっております。
映像美の動画集】では有りますが・・。
素晴らしい映画】では有りません。
・・ただただ残念(つД`)ノ
再編集版を希望!
カンフー映画に特別な思い入れもなく、これはあくまでもウォン・カーワァイの新作として観たので、ウォン・カーワァイがカンフーを撮ったらこうなるという意味ではとても説得力のある、納得の出来。
あくまで個人的には。
一方、期待外れだったという人の意見もよく理解出来る。
スローモーションはちょっと使い過ぎだしアップも多すぎていくら何でももうちょっと違う見せ方もあっていいんじゃない?と思うし、イップ・マン、ルオメイ、カミソリのエピソードが上手く絡んでいるとは言えない(特にカミソリのエピソードは全体から浮き過ぎているし、彼がどういう人物なのかも説明不足だと思う)。
でも、これがウォン・カーワァイだと言うことも出来ると思う。
駅のホームでのルオメイの仇討ちのシーン、カミソリの格闘シーンは美しくスタイリッシュで文句なしにウットリ出来る。
まあ、だからこそ、欠点もまた目立つ。
聞くところによると、イップ・マンとカミソリが絡むシーンは、撮影はされたらしいから、もうちょっと三人のエピソードが上手く絡む再編集版を期待したいところです。
話も画面も焦点が合っていない作品。
酷かった。
まずアクション全般、酷かった。
様々な流派が入り乱れて闘う本作。
流派によって型が違うため流派の組み合わせでシーンの個性が出て飽きない…はずなんですが。。
全編通して、ズーーーッと同じ感じ。
雨・雪が降る中でスローの打撃シーンが続き打撃が当たると如何にもな感じで建物やインテリアを壊しつつ吹っ飛んでいく。
スロー演出を使うこと自体は否定しませんが多用にウンザリ。
また同時に動きのスピード感を出そうとした結果、打撃が当たる瞬間のコマを敢えて飛ばしており悪い意味で画面に酔います。
中盤辺りから気分が悪くなりました。
そして話も酷かった。
後にブルース・リーの師匠となる葉門が主人公と思いきや実は八卦掌の使い手である宮若梅がメインと思しき構成。
そうかと思えば、突如登場したカミソリなる謎の男の話も摘み喰い。
主要登場人物の話が断片的に語られ或る時点で交差しますが、両者が関係する流れも理由も意味不明。
上映時間130分もあるのに全体的に説明不足。
殆どの登場人物に感情移入できませんでした。
唯一の見所は、宮若梅を演じるチャン・ツィイーの凛とした雰囲気。
これだけは一見の価値がありますが130分を耐える割には収穫は少な過ぎると言わざるを得ません。
功夫アクションが好きで堪らない方のみ。
オススメです。
ウォン.カーウァイだったのね
今年まだ5本目ぐらい。映像美が過ぎる。イップマンのアクションを求めてるのだ。アクションも手元でカメラ揺れすぎて、曖昧でよくわからん。とにかく、盛り上がりに欠けるというか、そういう種類の映画なのね。最後にブルースリーのんは、イップマンあるあるなのだね。
縦と横
ただ、強い者が最後に立っている。
最強と言うテーマは皆を特別な感情に誘う。
ただ単純に強さのみを求め、修行に明け暮れ
ストイックに生きる。
だから、最強をテーマにした映画なのかな
と思い鑑賞した。
確かにイップ・マンは無類の強さ。
映像の美しさとスローモーションの多様。
だがそれだけで二時間の構成は辛い。
夜の場面が多く、見づらいのもあるが
単純に飽きがくる。
つまりは脚本が駄目。
後半につれ、テーマがあやふや。
ラストのまとめ感はかなり微妙。
みた後に、うーん…と不満感あり。
スッキリしない。
美しい ただただ美しい
ウォンカーウェイも老いたのかな…
ちょいと集中力に欠ける感じが残念
しかしやはり映像の美しさ役者の美しさは秀逸!チャンツィイーの凛とした美貌は圧巻で、その上をいうトニーレオン…溜息ものです。
これはもったいない…
カンフー映画ファンとしてはユエン・ウーピン武術指導作品は観ないわけにはいかない。
それで観たんですがやっぱり技のキレ、美しさは素晴らしい。
でもスローモーションの使い方さあ…もっとこう…あるじゃない?
普通の時はもう目にも止まらぬ速さの拳の応酬で、うおおっ!ってなるんです。でも次の瞬間にはあんまり痛くなさそうなスピードの拳を無駄にじっくりゆっくり見せてくるんですよ。
もうさあ…寝ろっつってんの?マトリックスじゃねーんだぞ。
ただでさえドラマパートはイイ感じの音楽かかってて退屈なのに、肝心のアクションパートすらだらだらやんの?
カメラワークも下手すぎる。監督ドラマで高評価かなんか知りませんけどあれはアクションの凄さが全然伝わりません。
なんで普通に撮ってくれないんですかね。
何を見せたいのか、伝えたいのか全然わかりませんでした。
映像美にこだわりまくり
ウォン・カーウァイの映画は初めてなので他との比較はわからないが 濃厚とでもいうような映像美が印象的。
功夫映画をこんな風に撮った監督はいないんじゃないだろうか。
中国武術の流派や継承問題を大河ドラマのように描いている。
格闘アクションはスローモーションを多用し、官能的な映像。雨が降ったり、雪が舞ったりとケレン味もたっぷり。
陶器のように滑らかなチャン・ツィイーの顔が素晴らしい。
しかしドラマ部分が予想以上に長いしシンプルなアクションを望んでいた人にはチト不満があるでしょう(自分も)
功夫大河恋愛ドラマと知ってから観るべきだと思います。
一部眠ってしまった…
6月某日、錦糸町TOHOで鑑賞。
1990年代の「恋する惑星」ほか、カーウァイの作品はほとんど未見。
見た記憶があるのは、キムタクが出て話題になった「2046」くらいか。
この人の作品が出す波長とは自分は合わないというのが結論だが、随所にみられる映像美はいいとして、ほかにはまったく感興を覚えない退屈な作品だった。
きれいなチャン・ツィイーをもうちょっとエロチックに描くとかの工夫でもあれば、まだよかったが…。
戦前から戦後の現代中国史が背景にあり、日本の旧軍なども出てくるが、それを特段悪意を持って描くこともなかったのは救いかな。
僕にとっては極めて退屈。優待券で見たので、金返せとは言わないが、時間がもったいなかったね。
この監督の作品が好きな人以外には、見る価値はない、と断じる。
映像以上に、技や構え…カンフーの美しさに釘付け
ウォン・カーウァイと言うと今やアジアのみならず世界的な支持を集める名匠だが、「ブエノスアイレス」「花様年華」などその作品はなかなかに馴染み易いものではない。そんなカーウァイが、イップ・マンを主人公にしたカンフー映画を撮ると言う。
中国拳法の一つ“詠春拳”の使い手で、ブルース・リーの師匠としても知られ、以前、ドニー・イェン主演による伝記映画も面白かった。
なので、興味惹かれない訳なく、またカーウァイ監督なのだから上質な作品になるだろうと思っていたら…カーウァイの映像美学が存分に発揮された全く新しいカンフー映画だった。
物語の始まりは、中国武術の統一を図る為、各流派の達人たちが技を競い合う。その頂上決戦は、まるで天下一武道会のよう。
しかしながら、作品で描かれるのは、ただのカンフー・アクションではない。
詠春拳のイップ・マンを軸とし、八卦拳のルオメイ、八極拳のカミソリ、形意拳のマーサン、各流派の達人たちのドラマと愛憎が入り乱れ、近代中国史と共に描いていく。
武術家としての宿命を受け入れ、時代に翻弄された彼らの生き様が哀しくも壮絶に胸を打つ。
それを際立たせているのが、二つの美しさだろう。
まず、映像美。
スローモーションによる滴り落ちる雨、舞う雪、光と陰と交錯し、その映像は陶酔感すら覚える。
映像派カーウァイの名に恥じず、今年のベスト映像派は「ライフ・オブ・パイ」といい勝負。
そして、映像以上に美しさを感じたのは、カンフー・アクションの美しさ。
無駄なくキレのある技の一つ一つ、構えも含め、興奮と感動。
カンフーをこんなにも美しいと思った事はない。
何年も厳しいトレーニングを積んだ俳優たちの努力の賜物。
カンフーはただ相手を倒す為だけの力技ではない。
一つ一つの技に意味がある。
思想と心も要求され、その心得は受け継がれていく。
何もカンフーの世界だけに留まるものではない在り方だ。
身・技・体を掌握して真のグランド・マスターと成りうるが、ストーリー・映像・アクションを掌握した本作はカンフー映画の真髄と言えるだろう。
極上の映像美と演出を堪能!
物語が始まった途端から、ワクワクさせてくれて、めくるめく映像絵巻にのめり込んでしまった。「こんなに映像や物語に前のめりになってしまったのはいつ以来だろう」と見終わった後に考えたら、『花様年華』以来だった。ウォン・カーウァイ監督、久々とは言え、さすがの力量だ。
この作品の物語は、近代中国の武術界を代表する宗師・イップマンの人生を、彼にまつわる武術家同士の戦いを中心に描いている。ただ、カーウァイ監督の映画はいつも生活感など一切なく、映像美だけで押し通す演出なので、激動の時代をどのように生きたのか、などというような生身の人間的な部分はない。そのために、物語を追うだけだと武闘シーンばかり突出していてあまり面白味がない、と感じる観客もいると思う。
しかし、カーウァイ監督のファンとして言っておきたい。目を離さずに見れば、瞬間に動く登場人物の表情や仕草に、セリフなどなくても生き方そのものが表現されているのがわかることを。
それが最も顕著なのが、イップマンとルオメイが闘うシーンだ。建物を壊さないという条件付きという状況だったとしても、他の闘いに比べて相手の懐に入らず、拳が当たらないと見るやすぐに引いて、動きを見ながら再び接近していくという、互いをリスペクトする心を演出して見せている。顏が接近するシーンもあるにせよ、闘いの流れの中で、二人が宿命の仲になっていくことを表現してみせているところは、カーウァイ監督の真骨頂を今回も見せてくれている。
カーウァイ監督は、セリフに頼る演出はあまり上手くはない。役者の目の動きや手が相手のどこにかかるか、という瞬間的な動きの中で、心の動きをスクリーン上で見せようとする。だから、その大事な瞬間を映像でより鮮明に、より美しいために、カーウァイ監督の作品は、いつもめくるめく映像美で観客の心を酔わせてくれる。
その映像美の中でも、特に、ルオメイの父の葬列のシーンの美しさは、近年の映画の中でも白眉と言いたくなるものだ。葬列のシーンだけとっても、これまで最も美しいと思っていたテオ・アンゲロプロス監督の『エレニの旅』の河上の葬列より印象的だった。
そして映像美の中に、ルオメイの殺された父の復讐を決意する演出を見せてくれる。この作品が、他のカーウァイ監督の作品と違うところは、登場人物の誰もが常に武闘家同士の闘いに目を向いていることだ。復讐だったら、心情だけをとらえればいい場合もある。それは社会への反攻だったり、単なる憎しみだけを提示すれば観客は納得するものだ。しかし、この作品では、復讐であっても武闘家同士の崇高な闘いであることを、映像美から見せようとしている。
実は、『花様年華』も恋愛映画でありながら、男女の心の葛藤、すなわち心の闘いを映像から見せていたことに感心させられた作品だった。この監督は、真の映像演出ができる、世界でも稀有な巨匠だと思う。
ただ今回、唯一の欠点なのは、武闘シーンに力を入れたために、シークエンスごとに余韻が感じられなかったことだ。
今までなら、人間同士の心の動きを瞬間的に演出する分、次のシークエンスまでに観客に人物の心のヒダを考えさせるくらいの余韻があった。具体的に言うと、行間を感じる脚本を用意していたのだ。しかし今回は、決着をつける武闘シーンが多く、心でなく身体を犠牲するシークエンスが多くなったことで、心を読む余韻、行間がなかったと感じた。しかし、それは武闘映画ということで仕方ないと納得したほうがいいだろう。カーウァイ独特の余韻は、次回作の期待値としてとっておくことにしよう。
もうひとつ、この作品でワクワクさせてくれたのは、生身の人間が闘っていることだ。つまり昨今はやりのワイヤーアクションも、CGも、ほとんど使われていない。デジタル映像だからこそ、スローモーションだけでも迫力あるカンフー・シーンが撮れることを実証して見せてくれた。それもこの作品の価値を高くしていることを特筆しておきたい。
よくも悪くもウォンカーウァイ
ウォンカーウァイが撮るアクション映画なんて、一体どうなるんだろう!?
という期待満点で観に行きましたが、あの独特なスロー感、スローモーションは健在。よくも悪くもウォンカーウァイ。
映像は素晴らしいし、俳優さんたちの表情も息をのむほど美しいのだけれど、いまいち誰にも感情移入できず、話がたんたんと進みます。アクションシーンもスローモーションとストップモーションの繰り返しで、重要なスピード感がないために盛り上がりに欠けました。
そして、やはり皆さんも言っているように「カミソリ」の存在意義が分からない。せっかく一番華があったのに。。。もっと彼を見たかった。
アクションの面で宣伝せず、物語重視で見に行っていたらもっと高い評価ができたのかもしれません。
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