オレンジと太陽のレビュー・感想・評価
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まさかの実話
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移民というか、言ってしまえば国家によって子供が大量に奴隷にされ、その事実が数十年にもわたり隠蔽されていた…そんなことがあったというだけで衝撃。
何百人もの犠牲者が、自分が本当は何者「だった」のかを知りたいとソーシャルワーカーのマーガレットに乞う。使命を果たすべく彼女は奔走するが、やがて心身ともどもボロボロになり、窮地においこまれる。
妻の仕事を深く理解し献身的にサポートする夫や奴隷のひとり、レイなど、周囲のあたたかい手助けによりマーガレットは再び立ち上がる。
この、初っ端随分横柄だったレイが最後にマーガレットに伝えた想いが、彼女が話を聞いた元奴隷たちの気持ちを代弁したと思う。
どれだけの人間が彼女に救われたか。
命をも懸けて戦ったマーガレットの勇気と誠意には頭上がりません。
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泣き方を忘れた彼ら
孤児の扱いで、外国へ送られ、保護者も気にかけてくれる大人もないままに、40年を生きて来た子どもたち。自分が誰かを知りたい、お母さんに会いたい、どこに聞けば、誰ならば助けてくれるのか。握手もしなかったレイがマーガレットの為にスープを作り、付き添い、告げたことば。八歳で泣き方を忘れた。あんたは、俺たちの涙を探してくれる。賛美歌に虐待の記憶を呼び覚まされる子どもたち。事実にことばがなかった。
この事実を知るべき。
ジム・ローチ監督の初長編作、観て良かった。やはり帝国主義は近代史の闇ではないだろうか。過去のイギリス、ドイツ、日本、そして相変わらずのアメリカ。cat stevensのWild Worldが心に沁みた。★4.0 http://coco.to/4034
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