ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター

劇場公開日:

解説

五十嵐貴久の人気青春小説「1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター」を映画化。悩み多きパート主婦の美恵子、美恵子の後輩でバツイチのかおり、万引きをやめられない雪見、謎めいた元ロッカー・新子の4人の中年女性がひょんなことから出会い、ロックバンドを結成して一夜限りのコンサートにのぞむことになる。新子以外はまともに楽器に触ったこともないなか、「ディープ・パープル」の名曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」の演奏を目標に練習を繰り返す4人は、ぶつかり合いながらも次第に輝きを取り戻していく。主人公の4人の女性に扮するのは、黒木瞳、木村多江、山崎静代(南海キャンディーズ)、真矢みき。

2012年製作/113分/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2012年2月11日

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(C)2012「ウタヒメ 彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター」製作委員会

映画レビュー

2.5マイナスからプラスへ

2019年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 女性のストレス解消映画なのだから男が割り込んでとやかく評するのも気が引けるがご容赦。「食べる女」より健全だし「オーシャンズ8」よりは平凡(狙いが違うので当然)だが陰湿、暴力、H描写とは距離を置く作風なので棘がない分安心して観ていられた。
言葉刈りの激しい昨今ではNGワードの「子宮退屈症」、昔の倉本 聰のTVドラマ「さよならお竜さん」で出てきたワードだが女性が言う分には許されるのだろう、懐かしい。
カミングアウトの応酬で凄い本音が晒される、まるでストレスの放電状態。
辛いこと、悲しいこと、落ち込むことに男女差はない筈だが発散の場が少ない分、女性の方が溜まるのだろう。ネガティブ・シンキングのマイナスイオンも集まるとプラスに向かって電流が流れ始めて明かりが灯もる。ディープ・パープルの名曲に乗せてタカラジェンヌの快演が観られただけでも素晴らしい。疲れたお父さんも、反抗期のお子さんもお母さんの有難味を感じてくれるでしょう。スタッフ、製作陣も大食漢のTV業界で場数を踏んだベテランぞろいなのでこの種のファミリー向けライトコメディは手馴れているのが見て取れますね。

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odeonza

3.5ウタヒメ

2012年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

18日西宮ガーデンズで見ました。黒木瞳さん、木村多恵さん、静ちゃんが舞台挨拶されるというんで、興味津津でした。
映画で流石と感じ入ったのは、真矢みきさん扮する、自称ロッカー。もうその手つき足つき、体つき、メチャンコかっこいい。宝塚男役の革命児、異端児というの何かで読んだことありますが、頷けました。
日本一不幸が似合うと言われる多恵さんも、楽しく演じているようで、まあ好感がもてましたが、彼女の持ち味はあんまり発揮できてないかな、と思いました。
静ちゃんは挨拶の衣装がすごく似合ってた。綺麗でした。で、飾らない言葉で話すから、どうしたって応援したくなりますよね。London オリンピック出場頑張って下さい。
一番殻が破れてなかったのは、黒木さんでしょう。優等生がやっぱり抜けない。今後どんな役を模索したらいいんでしょうね。
ただ、舞台挨拶の黒木さんは、とても上手かった。
あと、Deep Purple の曲なのに、何故kissの白塗りが出てくるのかよく分かりませんでした。
たった1回のstage演奏で、黒木さんはヒッキーの娘が登校できるよになり、夫との関係も改善し、多恵さんは再婚でき、真矢さんの夫の鬱病が改善し、静ちゃんの万引きが治り、友達も作れるようになる、なあんて話がうますぎませんか?
これは、脚本家と監督の問題だと思うので、女性の側の問題を取り上げ、女性の視点で描くにしても、もっとシビアに社会への切り口を示すべきだと思います。

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yasan

3.0女性による女性のための熱きメッセージ

2012年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

メンバー4人の顔ぶれが楽しい。とくに最後まで素性が分からない元ロッカー・新子の真矢みきが、黒の革の上下にギラギラをぶら下げて、怪しげなロッカーぶりを披露する。サービス満点の成り切り演技が最高だ。

脚本・監督とも女性のせいか、女性目線で鬱憤を解き放たれると、普段の愚行に思い当たりのある身としては、少々居心地が悪い。
西村雅彦による苦虫を噛み潰したような恵美子の夫が、女性から見た世の一般的な夫の代表ということか?

男性にも人気のある女優を揃えながら、この作品のターゲットは女性、それも中年の女性である。コンビニの店長以外はイケメンを配置しているところからも、魂胆?見え見えといったところか。
それでいながら、男は顔じゃないよという、女性サイドからの痛烈なメッセージも飛び出したりする。

さて、肝心の「ディープ・パープル」の名曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」の演奏は成功するのか?
ここは、なかなかに引っ張ってくれる。自称ロッカー・新子の正体共々見てのお楽しみだ。

「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のイントロが、しばらく耳から離れそうにない。
社会もそうだが、まず家庭に於ける女性の地位は自分で確立しよう!という、女性による女性のための熱いメッセージに聞こえる。

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マスター@だんだん

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