「リアリスティックに、ひたすら重い。」別離(2011) ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
リアリスティックに、ひたすら重い。
重い!ひたっすら重い!一分の隙もなく重い!
そして救われない!
アカデミー賞外国映画賞を受賞してなきゃ確実に自分は観ないタイプの映画です!
『羅生門』にも例えられてるみたいですけど、俺はんん?そうなのか?という。
勿論、多角的な視点からの証言を重ねていくプロセスはそう思いましたけど、黒澤映画の様なエンタメ感は皆無。
とてもとても。そんなそんな。
リアリスティックに、ひたすら重い。
嘘を付きて嘘を付かれる。
嘘の応酬。
浮び上がる人間性。
浮き彫りになる醜悪さ。
善人ですらが悪人に転じられてしまう危険性。
汚なさ。
やらしさ。
憎しみ。
怒り。
世間体。
プライド。
夫婦間。
親子間。
そんな愛憎引っくるめての、人間対人間。
そんなこんなでの、あのラストです。
追い打ちを掛ける様に、また更にソコに『全て』を託すなんて…重いわぁ!
誰が悪い?
誰が正しい?
誰も悪くない?
誰も正しくない?
これは精神的に安定してる方が観るに適してるかもしれません。
予備知識なしに観た自分は、口開けたまま、ひたすら唖然としてました。
重い。
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